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話しかけられない


 「ルカ様、ルカ様」


 名前を呼ばれる。

 優しい声を見るサラがいた。どうやら、ルイが退室した後ベッドにダイブした状態で寝てしまったようだ。布団も掛けずにうつ伏せの私をサラが心配しているようだ。

 

 「あの、体調は大丈夫でしょうか」


 うつ伏せになったまま、サラを見て頷く。そして、また顔を布団に埋めた。体調が悪いと言ってしまったためサラと顔を合わせずらい。以前もそのウソでサラに迷惑をかけてしまっているのだ。

 サラの心配している声を聞いていると罪悪感におそわれる。


 「あの…夕食はお部屋に用意しましょうか」


 私がベットから動かないため心配しているようで、サラは不安そうな声で確認する。私は顔をベットにつけたまま頷いた。するとサラは「かしこまりました」と返事をすると、挨拶をして退室した。


 これから食事を取りにいくようである。

 

 本当に申し訳ない。心配までかけた上に食事まで用意させてしまった。


 気の利くサラは素晴らしい侍女だと思う。


 侍女…そうだった。サラも侍女であるならばルイの言っていた噂を知っているかもしれない。更に私が今日調べそこなったクラーク家についても何か分かる事があるのではないだろうか。

 

 よし、次部屋に来た時に聞いてみよう。


 決意するがなんだか聞きづらかった。ルイのように気心が知れればいいのだがそうでないと質問しずらい。改めて自分から声を掛けるとなると緊張するのだ。

 

 そういえば、記憶が戻った時はサラに指示していた気がする。きっと必死になればできるだ私は。


 個人的な会話が本当に苦手である。自分から声をかけると言うもができない。だから友達が少ない学生生活を送っていた。ルカも私と対して変わらないというかむしろ、就学する前の私そっくりである。

 

 サラから声を掛けてくれないかな。


 アーサーのように気さくにかけてくれれば話せると思うが侍女という立場上、王族の私に気軽に話しかけるなどありえない。しかもサラが私の専属なって数年である。


 そういえば、いつもサラとの会話は必要最低限だったな。

 

 半年前まで食事にでない言い訳を伝えてくれたのはサラなのにその礼も謝罪もしていないことを思い出す。前世の記憶が戻っても人間関係がうまくいない。

 気合を入れてベットから起き上がる。


 ノックが聞こえ、返事をすると挨拶をしながらサラが食器や食事を乗せた台車を押して入ってきた。

 

 サラはテーブルまで台車を持ってくると、ロックけた。私がベットに座ったままその様子を見ていることに気づくと手をとめた。

 「食事に準備しますね」

 私の方を向くと優しく微笑んでくれた。

 今がその時だと思った。声を掛けようとすると両手に力が入る。

 

 「あの…サラ」





 

 

 

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