表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/13

第10話 絶望の崩壊

「サタン…真に必要なものはなんだと思う?」

唐突に問われたサタンは首を傾げた。

「何故それを問う?」

アザゼルは笑いながら、

「死を直前にすると、人はどうやら走馬灯というのを見るらしくてな、思わず死を覚悟して聞いたまでさ。」

「ふん、第八位の下級の悪魔にはやはり人間への慈悲が存在したか。ジルを討ち、人間に同情したのか?」

アザゼルは少し驚き、再びサタンを睨んだ。

「フンッ!そのような事あるまい。」


二人は相対し、目と目を見合っている。

敵の一瞬の隙、それだけでなく敵の感情、さらには敵の焦りまでも見ている。

何をしようとも。

勝てる気がしないが。

やらないよりはマシだと思う。

唯一効果のありそうな攻撃。


「サタン、お前の望みはなんだ?」

再び問われたサタンは今度は多少の動揺を見せた。

少し俯き加減になっているのは何故だ?

「アザゼル、貴様には関係の無いことよ。」


アザゼルは確信した。

この攻撃に効果のあることを。


「答えられないとは。第一位の悪魔であろうともそのような何か望みはあるまいか?もしくは…その望みが潰えたとでも?」

サタンは再び動揺した。

効いている。

いや、それだけではない。

焦りと感情に悲しみを感じる。

「アザゼル…貴様のせいだ…」

急激な怒りを感じ、アザゼルは飛び退いた。

先程よりも距離が取られている。

長いようにも感じている戦いだが、まだ夕日は落ちていない。


紅の、夕空。


遠くからは角笛の音らしき音が聞こえる。

サタンは先ほどのあと、何もしてこない。

何があったんだ?


「…クックックックックッ…」

急にサタンは笑い始めた。

「何がおかしい?」

「…いや。貴様の死が見えてな。」

「?!」

「ノヴァの死ぬる時より決まっていたことだ。悪魔は元は第七位までのものだったはずだ。」

「つまりこの俺は…」


悪魔に第八位など、存在しない?

そんなわけはあるまい…

いやしかし天使契約エンジメンツは確かに第七位までしかないが…

となると俺は、一体、何だ?


「まぁよい、なぜなら第八位は悪魔の恥、ここで殺すのだからなぁ!」


むしろ逆効果だったか。

何を考えていたのか、サタンは。

だが。

これが、死か。

一直線に奴は俺に向かって拳を突き出している。

貫通、声も出ずそのまま死に至る。

そこまで見える。


ノヴァ。


しかし起こったのは死ではなかった。

サタンに叩きつけられ、急転直下、地の底まで叩きつけられる。

地球と呼ばれる狭間を超えるスピード。

地獄への入口。

地獄門ヘルズ・ゲートは開かれる。


そして、本来悪魔の産まれる場所、地獄へと辿り着いたのである。


一瞬何が起こったのかが分からなかった。

死しか頭の中にはなかったので、何も分からなかったが。

たった今思い出す。

サタンと再び相見えることになった。


そうだ、悪魔は地獄でしか、死ねない。


アザゼルはあたりを見回した。

全体的に黒と紅に染まり、闇がすぐそこに控えている。

人々の悲鳴も聞こえる。

先の黙示録により、地球上のほぼ全ての人間は死滅した。


「これだけの罪を犯しておいて…」

「悪魔に罪はあれども罰などないのだ。」


その通りだ。

人を殺す、不幸に陥れるなどといったことはするが、罰などない。

それがいわゆる仕事なのだから。

だとすれば、なおさら悪魔はなぜいる?

世界の均衡を保つためか?

ならば神は天使だけでよいのではないか、と考えたりしないのだろうか。

均衡のために人を不幸にするというのは一体?


「サタン、お前にこの世界への答えはあるか?」

「どういう意味だ?」

「疑問に思わないか?この世界の全てに。」

「何を言っている?そんなものはあるまい。」


もはや話にならぬ。

もう少し、もう少しだけなら。

戦える。


刹那。


互いに交差し、敵の元いた位置へ。

互いにしばらくの静止。


…くっ。


アザゼルの体は、倒れた。


同時に。


サタンの体も、倒れた。


唯一効果のありそうな攻撃、それは相手の結界の隙をつくこと。

普通に考えれば思いつくだろうが、ここまでの戦いだと、もはや本能での戦いなのだ。


そのためには彼の心に隙を作り、結界への注意を散漫にし、こちらに惹き付けなければならなかった。


二人は倒れている。

ただまだ互いの闘志は消えていない。

アザゼルは立ち上がった。


その目には、怒りだけでなく、悲しみも背負っていた。



ノヴァ…。



サタンはその体が光に包まれていた。


「どういうことだ…?」


光が晴れると、サタンは、ルシフェルに変わっていた。


「何?!」


第一の天使悪魔契約。


第八位には、そのようなこと予想もできなかった。


…うっ?!


体に、痛みが走る。





彼らは千年の眠りにつく。








千年が流れた。

フェルサー帝国とアレザズ帝国が、そこにはあった。




ゼファーは千年前の今のアザゼルと同じように、立ち上がった。


to be continued

どうも、龍崎です!

大変遅れて申し訳ない…

ようやくゼファーに話は戻りますw

しばらくは今までの分を取り戻すため、早く書こうと思います!

見てくれていた皆様に、大変な迷惑おかけしました!

ぜひ、次回も見てくれればな、と。

それではぁー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ