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第1話 『第八の悪魔契約』(アザゼルデスタメント)



いつのことだっただろうか。

私の父親が死んだのは。

あぁ、自分が5歳?6歳?のときだったか。

いや?もう少し前だったような気もするが・・・。

母から父の死を告げられ、その日一日はずっと泣いていたような気がする。いや、その日はただ泣かずに普通の生活をしていたか?泣いてしまったのは翌日だったか。それとも一切泣いていなかったか。

いや、そんなことはない。母からはずっと泣いていたといわれたぐらいだ、相当泣いていたに違いない。

ただ、今の状況で泣きは許されない。

自分は今15歳。もう子供じゃない。

そして今は。

自分たちの軍の兵士たちに追われているんだ。

ここは倉庫の中。

薄暗くて目の前の黒い装飾のついた宝箱のような箱以外、何が何だかわからない。

ただ外からは自分を追う兵士の声が聞こえる。

そう遠くはない。下手したら今すぐにでも、この倉庫の扉を開けるんじゃないか?とも思う。

兵士の喧騒が遠ざかると同時に心が落ち着いた。

自分はアレザズ王国の訓練兵、ゼファー・エルファストレクス。

アレザズ王国では15歳になれば兵役が課せられ、敵国であるフェルシー帝国とたたかうのだ。

長男もしくは怪我人でもない限り、必ず戦場に引っ張り出される。なぜなら今現在フェルシー帝国はわが国の領土内の洞窟にて採掘行動を行っているので、その報復に・・・らしい。

町から引っ張られてきた、ただの青年にそんなことは教えられないのだろう、自分たちの隊に言われているのは、「奴らは敵国。容赦なく殺せ。」ということだけだ。


世界なんて嫌いだ。


戦いなんて嫌だ。


自分が求めているのは・・・。

人並み外れた魔力だ。

なぜか?今、自分の母は病に侵されている。・・・父と同じ病気だ。

かつて父を救えなかった自分は、弱い。

今のままでは母も守れず死んでいく。

独りぼっちだなんて。

そんなの嫌だ。

嫌だ。


だからこそ力がほしい。

かつて父のかかった病は魔力でしか治せないのだから。

だから今その力がほしいがために、噂になっていた「この軍の訓練所に膨大な魔力を持った宝珠がある」ということからその宝珠を探し始めて1時間後、誰かが上官に漏らしたのだろうか、自分が追われている。

今更だが、なぜ僕はこんなにも多くの兵士たちに追われているのだろうか。

聞いているさっきから少なくとも20回ほど違う声で聞こえている。

なぜだ?

そこまでそこまで重要なものなのか?

確かに膨大な魔力を持つ宝珠だなんて軍のお偉いさんから見れば、とてつもなくすごいものなのだろうが。

実際そこまでの魔力のあるものを訓練所に置くとは到底思えないが。

だとしても、どうして僕はここまで?

一体何がある?

この裏には何がある?

もしや・・・。

この箱が・・・。



それが一つの可能性だろう。

その宝珠がもしかしたら「傾国の秘宝」❘第八の悪魔契約アザゼルデスタメントなのではないか?

それはその名の通り一度使えばアザゼルとの契約が行われ、国を傾ける、いやそれだけでなく国ごと滅ぼす魔力の塊とされている。

自分はそれがほしい。

たとえそれが闇の力を手にすることであっても。

たとえそれが自分の体を滅ぼすものでも。

力が・・・欲しい!


「人間よ・・・。我を求めるか。」

どこからともなく声が聞こえてきた。

どこか怖くて、なぜか懐かしい声・・・。

なぜ自分はこの声に懐かしさを感じる?

訳が分からない・・・。

「人間よ・・・。力を求めるかと聞いている。」

再び声が聞こえた。

「あなたは・・・誰ですか?」

「我が名はアザゼル。かつての時代『悪魔』と呼ばれていた・・・。」

「アザ・・・ゼル。」

かつて母が言っていた。

「この国はアザゼルっていう神様がついているの。だから安心よ。」

だがこいつは今確実に自分のことを悪魔と言った。

悪魔・・・。

闇の力・・・。

母はこんなことも言っていた。

「闇の力は強大なものよ・・・。」

闇の力は強大・・・。

キョウダイ・・・。

「人間よ。答えよ。」






「力が・・・欲しい!!」

全力で叫んだ。



「よかろう・・。ならば目の前の箱を開け、宝珠に触れよ。さすれば貴様に我が力を・・・授けよう。」


ゼファー・エルファストレクス。

後に世界崩壊のトリガーとして名を知られる彼に、『アザゼル』の力は与えられた。

to be continued

このたび改稿いたしました。

これからも夕空の堕天使をよろしくお願いします、というわけで龍崎ですw

第1話と第2話をちょっといじったほうがいいかな・・・とおもいましてw

でわでわ、いってきまーすw

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