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武具乙女  作者: ふきの精
第二章
20/41

19

 


 騎士団本部を後にした私達は、

次のダンジョンを目指すことにする。

準備は済ませてるからね。

 

 場所はバルーザの町の北東にある湖岸の洞窟。

距離はここから一日ほど。

洞窟がメインの探索場所になるから、

みんな夜目薬は余分に所持することにした。この薬はもう手放せないね!

あと洞窟内はそこそこ冷えるみたいだから、

暖化薬というのも買ってみた。

しばらくの間ポカポカするんだよね。使い捨てカイロかな?

もちろん探索済みだから宝箱は期待できないけど、

素材がそんなに良い物が獲れないみたいだから

人が少ないと思うんだよね。

ギフトシンボルが見つかればいいんだけど、どうかなぁ。



 距離的に今回は馬車は使わないことにした。

ディナーナを買って人数を増やすというのも考えたけど、

今のところはフロントをこれ以上呼べないから保留ということで。

絶対にいつか呼び出してあげるからね。



 バルーザの町を出てしばらく歩いたところで、人の気配を感じた。

全身黒いローブを身にまとった長身の男の人だ。

旅人って雰囲気じゃないけど………

まるで私達を待っていたかのような。


 エンテ達も警戒しているのがわかる。どう見ても怪しいよね。

男は私達の姿を見ると、こちらに歩いてくる。


 「姫は後ろに」


 メビウスが盾を構えて警戒する。

これで友好的な人だったら恥ずかしいな。

でもなんだか剣呑な雰囲気がするんだよね。



 「おやおや、そんなに警戒しなくてもいいよ。

 君達が件の聖女様ご一行というわけだ」


 騎士団の関係者なのかな? 

私のことを聖女っていうのは騎士団の人ばかりだし。


 「どちらさまでしょうか?」


 私は男に素性を尋ねるも、答えは帰ってこない。

メビウスの持つ盾を見ている。


 「その盾は塔のデュラハンから入手したものかな? 

 なかなかに強かったと思うけど、

 聖女様ならそうでもなかったのかな?」

 

 騎士団関係者じゃない? 

あの塔の亡霊騎士がこの盾を持っていたのを知っているのは

ハンターの人くらいだと思うけど。



 「でも君の命を贄とすれば、

 デュラハン程度なら数体は呼び出せそうだ」


 刹那、私の全身に寒気が走る。


 「みんな!」


 私の声で皆が一斉に戦闘態勢をとる。

エンテとジュネが武器を構え、メビウスが私の前で盾を構える。

ウイナは私の横で弓に輝く矢を番える。


 「なるほどね。デュラハンとワイトが倒されるわけだ。

 トリプル並みのパーティじゃないか」


 男はニヤリと笑うとバックステップで距離を取る。


 「この姿で相手をするのは厳しそうだ。

 とはいえまだその時ではない。ルルカに見つかると面倒だからね。

 だから彼らに相手してもらうとしよう」



 その声で私達の周囲に突然アンデッドが生み出される。

文字通り今生み出された。こいつネクロマンサー?

私達の周囲に現れたのはゾンビともグールとも違う………

岩鬼がアンデッドと化した魔物だった。


 こんなの「武具乙女」じゃみたことない。

現れた魔物は全部で八体。数が多いけど……


 「ウイナは黒ずくめの牽制。

 エンテとジュネはアンデッドを倒して。

 メビウスは黒ずくめを抑えておいて」


 私の言葉に即座に皆が反応する。

輝く矢は黒ずくめの男へと飛んでいくが、軽くかわされる。

ウイナの矢が外れるのってはじめてじゃないの!?

エンテとジュネがそれぞれ分かれてアンデッドと化した岩鬼へと対応する。

元々タフな岩鬼がアンデッドとなってタフさが増してるみたい。

一撃で倒していたエンテ達の攻撃にも耐えている。

でもこっちは大丈夫そう。

タフさは上がっても攻撃速度は鈍重になっている。

あれならエンテ達にかすりもしない。


 「はぁぁっ!!」


 エンテの剣が白銀に輝く。

アンデッドに対して威力を増した斬撃が岩鬼ゾンビを両断する。

アビリティが発動すれば岩鬼ゾンビも一撃だね。

ジュネのほうも余裕を持って対応する。

ただ流石に二人で八体は対応しきれない。

何体かはエンテ達を抜けて私の方へと向かってくる。


 「くっ………メビウスは抜けた岩鬼の対処を」


 黒ずくめを抑えておきたいけど、

今は岩鬼ゾンビをなんとかしないと。

ウイナの矢が黒ずくめを狙うけど、捉えきれない。

こいつ、強いわ。


 メビウスは抜けてきた岩鬼を相手取って抑え続ける。

訓練の成果だね。岩鬼は盾と剣に阻まれてメビウスを抜くことが出来ない。

メビウスの剣が的確に岩鬼の身体に命中する。

タフなだけにしぶといけど、こっちも大丈夫そう。

あとは黒ずくめを何とかすれば………


 「ありゃ…せっかく岩鬼をアンデッドにして不意打ちしかけたのに、

 見事に抑えられてるね。しかたない」


 黒ずくめの男の右腕が突然巨大な異形のものにかわる。

なにあれ? 人間じゃないの?


 その腕のまま私に向かって突撃する。速い! 

エンテ並みに速いんだけど!?

メビウスがなんとか突撃を止めようとするも、

その腕を振り払われ盾を構えたまま吹き飛ばされる。


 「メビウス!」


 見た感じダメージは軽微。

でもあんなに吹き飛ばすとかどんだけ怪力なのよ。


 「へぇ、頑丈な盾だと思ってたけど

 この僕の一撃を受けても壊れないなんて固いね。

 使い手もなかなかのものだ」


 黒ずくめの男はそんなことを言いながら私の眼前に迫る。

ウイナの輝く矢が立て続けに二回放たれる。さらに矢が眩く光に包まれる。

二回攻撃に悪魔・アンデッドに効果上昇ってやつだね。

黒ずくめの男は一本は避けたものの、二本目が腕にヒットする。



 「ちっ、痛いじゃないか。まさかこの僕が矢ごときで傷つくとはね」


 男は忌々しげな顔をすると、ウイナに向かって腕を振るう。


 「きゃあぁっっっ」


 ウイナは咄嗟に手でガードするも、そのまま吹き飛ばされる。


 「ウイナ!!」

 

 「君は自分の心配をするべきだと思うよ、聖女様」


 私の眼前に黒ずくめの男。

私は咄嗟にショートソードを構えるも、あっさりと弾き飛ばされる。


 「マスター!」

 「主様!」

 「姫!」


 三人が岩鬼を振り切ってこちらに向かってこようとするも、

先に男が私の肩を掴む。


 「君たちの相手をするのは面倒だ。

 彼女を取り戻したければバーレス戦場跡に来るといい。

 急がないと聖女様がアンデッドになってるかもしれないよ」


 エンテ達が辿りつく前に私の視界が揺れる。

次の瞬間私と黒ずくめの男はその場から消え去った。






 うぅっ……凄く気分が悪い。

乗り物酔いをもっとひどくしたような気分。

でも泣き言は言ってられない。

私の目の前には黒ずくめの男が立っている。

ここはどこだろう。男がバーレス戦場跡とかいってたけど、

どちらかというと地下室みたいだ。

周囲を石壁で囲まれて、私達の立っている地面には魔法陣が書かれている。



 「そやつが聖女か。たいして力を感じぬがな」


 突然後ろから声がかけられる。

今誰もいなかったよね。見ると透き通って黄色い光を放っている。


 「レイス!?」


 ワイトと同じく中位に属するアンデッドだったはず。

ただし物理攻撃がほとんど効かずに、魔法でないと倒しきれないから

やっかいさはこっちが上だった。

「武具乙女」だとレベルを上げて物理で叩けばそれで済んだけど、

現実になった今はどうだろう…。


 「ほぉ、それなりの知識はあるようだな」


 「ガングァ、この女を地下牢に放り込んでおきなよ。

 今夜にでも贄にしてアンデッド達を増員するとしよう。

 少し力を解放してしまってね。

 あれぐらいでは察知されないだろうけど、

 行動を起こすなら早い方がいい。

 聖女のお供もトリプル並みのパーティだったからね。

 あれらが町の防衛に混ざると面倒だ」


 黒ずくめの男は苛立たしげに頭を抑える。


 「それに転移で力を使いすぎてしまった。

 僕はしばらく寝て力を回復させておくよ」



 「ほぉ、お主が力を解放するとはな。まぁたしかに厄介だ。

 せっかくバルーザから騎士どもを追い払ったんだからな」



 なにこいつら…バルーザの町を襲撃するつもりなの? 

それよりも気になる名前を言ったわね。


 「ガングァって……たしか城塞跡で討伐されたんじゃあ……」


 私の言葉にレイスが激昂する。

 

 「お前のせいでな! 忌々しい力を騎士どもに使いおって。

 おかげでこのような姿に成り果てたわ」


 なるほど…死体はアンデッドとして霊体が抜け出た抜け殻だったわけね。


 「本来ならば騎士どもから

 ボーンナイトやボーンウォーリアを作り出して

 戦力を増加させる予定だったというのに。

 まぁいい、結果としてお前を贄として帳尻をあわせるとしよう」


 私の加護がなかったら、ガムンさん達が危なかったわけね。ざまぁみろだわ。

今朝出陣したガムンさん達に加護をつけたし、

そうそうこいつらの思惑通りにはいかせない。



 「悪いけど私は聖女なんかじゃないし、

 贄にしたってたいして良いことないわよ。

 それに頼りになる仲間が助けに来てくれるわ」


 さっきは不意をつかれた上に黒ずくめの男の力に驚いたけど、

連携すれば何とかなりそうな相手だ。

まだ力を隠している節があるけど、

こっちも一日経てばスペシャルスキルを叩きこめる。


 「くくっ、残念だけど仲間は来ないよ」


 私の考えを見抜いたように、黒ずくめの男が笑う。


 「さっき君のお仲間に言った言葉は

 まるっきりの出鱈目だよ。

 ここはバルーザの町から北西に位置する地下墓地。

 バレース戦場跡はバルーザの町から遥か南西に位置する。

 君のお仲間がバーレスに着いた頃には、

 君はアンデッドとしてバルーザの町で

 生ける者に襲いかかってるだろうさ」


 こいつ、なんていやらしい性格を。

エンテ達を待って行動したかったけど、そうもいかなくなった。

スペシャルスキルを使えるようになるのは、

日をまたいで午前0時になってから。

今夜贄にするって話だけど、スキルが使える前にその時が来たら………

やばいね。つんだかもしれない。



 「そうそう、逃げようとは思わないことだよ。

 この地下墓地にはバルーザを落とす為に

 三百を超すアンデッドが溢れている。

 生きている君の姿を見ると喜んで襲いかかってくると思うよ。

 贄となって死んだ方が楽に死ねるだろうから、じっとしておくといいさ。

 僕としてもせっかくの贄をミンチにしたくはないからね」


 うへぇ……なんて脅しをするのよ。三百……三百か。



 「ではしばしの生を絶望の中で過ごすと良い」


 黒ずくめの男はそう言って去って行った。

私はというと、スケルトンに囲まれて牢のような場所に入れられました。

塔みたいにアンデッドの腐った臭いが充満している。

落ち着かないけど、落ち着いて考えるしかないね。

今の私はせいぜい頑丈なだけの無力な存在だ。

攻撃手段がないから、頑丈なだけじゃ意味がない。

鉄格子は私の力じゃどうにもならない。

窓もなければ石壁に抜け道も見つからない。

チャンスがあるとすれば、贄として連れて行かれる時しかない。

その時にスキルが使えるようになってれば良し。

なってなければ……攻撃されつつも我武者羅に逃げるしかない!

そう心に決めると少しは落ち着いた。

エンテ達心配してるだろうな…

ジュネは取り乱して冷静さを失ってなければいいんだけど。

ウイナはみんなをまとめてくれてるかな?

メビウスは守れなかったって自暴自棄になってないかな………


みんなにまた会いたいな。






 どれくらい時間がたったのだろう。

私の前に再び黒ずくめの男が現れる。


 「へぇ、泣いて取り乱してるかと思ったけど

 ずいぶんと落ち着いてるじゃないか」


 黒ずくめの男が私の様子を見て声をかける。

お生憎様、そんな姿をみせてやるもんか。時刻は……わからない。

スキルが使えるようになってるかどうか微妙なところかな。

使えるかどうかは使う時までわからない。

もし使えなかったら…………ううん、その時はその時よ。



 「では儀式の場所へと行くとしよう。

 今夜は魔力の満ち溢れる満月だよ。贄の儀式にふさわしい。

 みんな待ちかねているよ」




 私は黒ずくめの男とスケルトン達に囲まれて、牢を後にした。




 

 長い石段を登っていく。逃げる隙が見つからない。

というか、思った以上に複雑で逃げても迷いそう。

逆に隠れて……

いやいや、三百体のアンデッドに捜索されたら流石に見つかるか。



 長い石段を登りきると、こんどは広めの通路を歩き続ける。

男も私も無言だ。もちろんスケルトンも喋らない。

広めの通路には所々にスケルトンが立っている。

中にはボーンウォーリアの姿やグールの姿も交じっている。

どのアンデッドも私に襲いかかってきそうな雰囲気だ。

黒ずくめの男がいなかったら、間違いなく襲いかかってきてるね。


 通路を進むにつれてだんだんと私の知覚に異様な数の魔物が感じられてくる。

これが全部アンデッドとか……

というかこんなにいるって

ほとんどのアンデッドが集まってるんじゃないの?


 私の足取りが急に遅くなったのを察知したのか、黒ずくめの男がニヤニヤとする。


 「みんなが待ってるっていっただろう。

 くくっ、君の驚く顔が楽しみだよ」


 こいつ、ほんとに嫌な性格だわ。

アンデッドを観客に生贄のショーってわけね。

ならそれを逆に利用してやりたいけど…



 「そういえば、あなたは何者なの。

人の形をしているけど、人にはみえないんだけど」



 あの異形な形の手といい、異常なまでの身体能力といい普通じゃない。

なにより敵意を見せた時の禍々しさは、この世のものじゃないみたい。

アンデッドなんかよりも禍々しいってやばすぎる。



 「ふぅん。聖女様なら予想くらいは付いてると思ってたけど

 わからないのかな?」


 だから聖女じゃないんだって。


 「まぁどうせあと少しの命なんだ。教えてあげるよ。

 この僕は君達の間で魔人と呼ばれる存在さ」


 魔人……………なにそれ? 

「武具乙女」にはそんな種族や敵はいなかったけど。

魔族とかそんなかんじの存在なのかな?

私が魔人という言葉に反応しなかったのが意外なのか、

男が驚いた顔をする。そんなに常識なんだろうか?



 「聖女なのに知らないって……

 いや聖女でなくとも魔人を知らないなんてね。

 いったいどんな田舎に住んでたのやら」


 うるさいな。とりあえず一般常識的な存在なのは確かみたいだね。


 「魔人というのは悪魔の力を身に宿した、

 人という存在を越えた者のことだよ。

 君たちにわかりやすく言うと――準災害級だね」


 悪魔の力を身に宿したって

なんだかどこかで聞いたことのあるフレーズっぽいけど。

それにしても準災害級ね。

遭いたくないと思ってたけど向こうから来るとかないわぁ。

あの魔物本に載ってた中で一番やばいのと同格ってことは、

こいつ国をあげて対処しないといけない奴ってことよね。

そんな奴を私一人でどうこうできるのかな……。

ううん、やらなきゃ死ぬんだからやるしかないね!




 黒ずくめの男との会話が終わる頃には、私達は目的地に到着する。

そこは多数のアンデッドに囲まれた台座の置かれた大広間。

かなり広い。地下墓地っていってたけど

地下にこのサイズの空間とかすごいね。

こんな状況じゃなかったら色々探索したいんだけどな。

所々に篝火がたかれている。

アンデッドに明りは必要ないのに、わざわざ篝火を焚いてるってことは

私にこのアンデッド達を見せたかったんだろうね。

たしかにほの暗い中、

篝火の明かりに照らされてるゾンビやスケルトンは不気味だ。


 「こちらの準備は終わっておる」


 私達が台座に到着すると、傍らにはレイスとなったガングァが現れる。


 「じゃあ早速始めるとしよう。

 アンデッドを呼び出したらそのままバルーザの町へと進軍開始だ。

 バルーザを血で染める記念すべき一日の幕開けは

 聖女の血で飾るとしよう」


 私は台座に寝かせられる。

男の手には禍々しい装飾のついた黒いナイフ。

あれで心臓をぐっさりというわけね。

私は心を落ちつかせる。

さっきまではどっちのスキルを使うか迷っていた。

この男を倒せたとしても、

周囲のアンデッドから逃げ切れるとは思えない。

でもこの男がいる限りどちらにしても逃げれない。

けどこの男は魔人だという。なら私の選択はひとつだね。

私はスキルを意識する。

うん、大丈夫。心強い力を感じる。




 「死の神ヌベラに捧ぐ。無垢なる魂の―――」


 男の言葉がはじまってすぐに私は身を起こすと、

スカートをひるがえしながら台座から飛び降りる。


 「いまさら逃げようというのかな? 

 大人しくしているから拘束をしないでおいてあげたのに、

 なんならその手足を使いものにならなくしてあげようか? 

 君の鳴き声を聞きながら儀式を行うのも一興だ」


 「悪いけど、精一杯抵抗させてもらうわ。

 私ってあきらめが悪いのよ」


 私はにっこりと笑うと、周囲のアンデッドを意識する。

三百以上いるわこれ。

騎士団本部で騎士の人達やハンターの人達に注目された時は

恥ずかしくて気圧されたけど、こいつらには何の感情も浮かばないね。


 「ガングァ、

 この身の程を知らない聖女様の手足を取りあげてくれないかな」


 「ふん、大人しくしていれば痛みは一瞬ですんだものを」


 そんな思いやりはいらないのよ。

私は集まった力を胸元に抱えるようにして構える。

身体の奥底に清浄な力が生まれるのを感じる。

そんな姿を不思議そうにみる男。この力を感じないのかな?


 「何をしようとしているのかわからないけど、

 君が神聖なる言葉を紡ぐ前に――」


 悪いけど、スペシャルスキルに呪文はないのよね。

でもなんとなく寂しいから、心の中で叫んであげるわ。





 [白銀一閃!!]



 私が胸元に抱えた両手を大きく広げた瞬間、

周囲を白銀の光が包み込んだ。それは閃光のように一瞬の輝き。


 私を中心に広間を照らした白銀の光が消えると、

広間を埋め尽くしていた全てのアンデッドが消滅していた。

その姿を光の粒子へとかえて。


 



 


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