プロローグ 幼少期
転生した。
それだけが分かる。
なぜなら、体が赤ん坊になっていたから。
ただ、この世界では珍しい手から毒を出る力を持っているらしい。
(この能力使えるのか?)
俺は不安を覚えている。
食事をする時も手を舐めてはいけない。
まだ、赤ん坊だからか、自分で制御する事はできないらしい。
そして、俺は捨てられた。
父と母は、安全を考慮してか、俺を捨てるつもりだ。
(おいおい待てよ。)
俺はかなり焦っている。
当たり前だ。対抗できない俺を薄暗い森に連れて行ってこれが捨てようとしてなければなんなんだって話よ。
当たり前か・・・
手から毒が出る奴を誰が好んで世話する?
ここに生を受けた瞬間からこう言う未来は見えていたんだ。
(もう一度、転生したいなー)
三日三晩飲まず食わずだったから、
意・識・・・が・・・
「お母様ー!」
「こんなところに赤ちゃんがー」
幻聴まで聞こえてきた、 もうダメだなーー
俺は生き延びたのだ。
アリスお嬢様が助けてくれた。
養子として、俺はキャンドル家に引き取られた。
俺はそこで、名前をもらい
4歳まで育ててくれた。
与えられた名前は、ベルトル・キャンドル
俺の名前だ。
助けてもらった、姉であり、お嬢様である
アリス・キャンドルがつけてくれた名前だ。
キャンドル家は、ここではかなり有力な貴族らしい。
兄が2人、姉が1人、弟が1人、妹が2人という。
家系だ。
俺は三男だから、家を継ぐ気はないし、
お父様、お母様は俺を傭兵として、引き取ったらしい。
まだ、完全には制御できてはいないけど、毒も大体は制御出来るようにはなった。
ただ、わかったのは俺が出している毒は、致死率がかなり高く、後遺症も残りやすい物らしい。
お父様の、ご友人がそう語っていた。
それを知ってからは、威力を下げる練習をして、下げる事は可能になったが、それでも重症になるほどらしい。
だから、俺はお父様から貰った、手袋を毎日している。
黒色で、かなり作業しやすい手袋だ。
この世界に電子機器はないので、静電気が通るなどの機能性はないが、
していない時と同じ感覚だからあまり、気にならない。
突然だが、家族の話をしよう。
兄2人は双子の兄弟らしく、
兄がアルストール・キャンドル
みんなから、アルスと呼ばれてる人だ。
弟はシェルスト・キャンドル
みんなから、シェルと呼ばれてる人だ。
本来なら、アルスが跡を継ぐのだが、アルスは武勇はすぐれているものの、戦略や勉強が壊滅的であり、すぐに跡を継ぐのは危ないと言われている人物だ。
なら、双子の弟のシェルにしようと運動が起きるとおもいきや、戦略や勉強は出来るものの、かなりのビビりであった。
しかし、この2人のどちらかが、お父様が亡くなった後、継がなければならない。
正直、どっちでも構わない。
姉であり、恩人でもある。
アリス・キャンドル
彼女は、政力争いに巻き込まれたくないらしいく、極力避けているが、
仲間の中には、次の跡継ぎはアリス様が良いと言っている奴もいた。
それは確かにそう思う。
だか、式たりなどでは、長男もしくは次男が継ぐべしと、書かれている。
そのため、アリス様が、跡継ぎに選ばれることがない。
三男である。俺もだ。