登場人物(ネタバレ)
《登場人物》
○セリオン・レイロード・メリア・レーゲンハイム(第一王子)
ヴァルドラ国の第一王子。ケルベック公爵家とはあまり積極的に関わろうとしないが、情報はつぶさに収集している。王太子。初恋の相手はブリジット。ブリジットの死の真相に疑惑を持っており、どうにかこうにか魔女の子との接触を図っていた。努力の末、ジストとは割と仲良し。当初は主役ではなかったが、話をコンパクトにまとめた結果、突然主役に躍り出た。
○ウィルベルト・ターナー(ユグリ侯爵子息)
ユグリ侯爵家嫡子。セリオンの親友であり側近。魔女の子は皆漏れなく優秀有能で正直めっちゃ怖い。ジストと話す時は大体噛む上に、若干上目遣い。そのせいでセリオンから「こいつ、あざといな……」と思われていることを知らない。が、話をコンパクトにまとめた結果、登場しなくなった……と、思いきや。セリオンが主役に躍り出たことで息を吹き返す。憧れの騎士エヴァンス・サラが魔女の子になってひっくり返った幼少期の思い出は、墓場まで持っていく所存。
○ジスト・シャルトル(エヴァレット侯爵子息・魔女の子〈魔法伯〉)
エヴァレット侯爵家嫡子。シャルトル魔法伯。銀色の髪に菫色の目をした、涼やかな美貌を持つ青年。心を代償とする歴代最強の魔女の子。エヴァレット侯爵領は医療関係がかなり発達しており、王家が相手だろうと強気の姿勢を崩さない。ヒント:現侯爵「助かりたくないのかい?」。ストレートに脅しである。幼少期に綺麗な見た目の薬草を女の子に渡したことがあるくらいには、情緒が死んでいる。
○ファナリナ・ユグシル(魔女の子〈魔法伯〉)
ユグシル魔法伯。時間を代償とする魔女の子。作中一の美少女であり、ヴァルドラ国における魔女の子最年長。親友のブリジットを死に追いやった現王家が憎い。精密で繊細な魔法は苦手で、攻撃系魔法が得意。ブリジット救出の際、ジストに魔女の子の流儀に沿って命と引き換えに助力を懇願した。作中一の美少女という自覚が滅茶苦茶ある。「アタシが可愛い? 当然でしょ。ブリジット絶賛の可愛さなんだから!」
○エヴァンス・サラ(魔女の子〈魔法伯〉)
サラ魔法伯。痛覚を代償とする魔女の子。魔女の子だと発覚するまではエリート中の超エリート騎士だった。魔女の子だと発覚した際、ジストに大変助けられた。今はジストの護衛騎士兼従僕を勝手に務めている。穏やかの皮を被ったゴーイング・マイ・ウェイを地で行く男。ジストには結構強引。剣豪。ジストに魔法を教えてもらう代わりに、剣を教えている。
○アーサー・レイン(魔女の子〈魔法伯〉)
レイン魔法伯。色彩を代償とする魔女の子。魔女に懇願して魔女の子に成った経緯を持つ強者。理由はファナリナ。ファナリナに想いを寄せているが、行動にすることはないと決めている。だってもう爺だもん。一方で、目新しいものに対して魔女の子最速の反応速度を誇る爺。「秒単位で情報を更新せねば、爺は死んじゃうんじゃぞ!」と常にうるさい。口癖は「だってお爺ちゃんじゃもん」。ジストのことは尊敬しているものの、哀れな所があると思っている。
○ランネル・ヒースグリーン(ロロ侯爵・魔法卿)
ロロ侯爵家当主。ヒースグリーン魔法卿。天才魔術師と呼び声高い宮廷魔法師のトップ。ブリジットの元婚約者であり、ユーリ・スウィントンを生成した張本人。復讐に全てを捧げた男。何も得られないと分かっていながらも、止められなかった。復讐以外何も残らないように生きた。ユーリの主治医に近い位置を手に入れており、診察の度に調整を行っていた。
○ブリジット・オーガスタ(カミオ公爵夫人)
コドル伯爵令嬢の時分では、ランネルと相思相愛の婚約者だった。王命でリオネル・イシュル・エリアーデ・レーゲンハイムと結婚させられる。書類上ではキシュリアの母。ファナリナの親友。故人。最期はファナリナを筆頭に、魔女の子およびエヴァレット侯爵家に見守られながら息を引き取った。
○リシュリアナ・スウィントン(ケルベック公爵令嬢〈実子〉)
ケルベック公爵家の長女。病弱な幼い弟を看病している。品行方正、完璧な淑女。美少女。病弱なユーリを救おうと日々奔走している。当初は主役の位置にいたが、話をコンパクトにまとめた結果選手交代となった。
○キシュリア・レーゲンハイム(カミオ公爵子息)
リシュリアナの幼馴染。美貌の青年。家系図ではカミオ公爵とブリジットの嫡男だが、本当の母親はリシュリアナの伯母:アリスティーナ・スウィントン。年々、産みの親である女性に顔立ちが似てきており、ブリジットとは似ても似つかない自分の顔が大嫌い。
○ユーリ・スウィントン(ケルベック公爵子息〈実は魔法生物:ホムンクルス〉)
リシュリアナの弟。病弱。一日をほぼ寝て過ごしている。実際はランネル・ヒースグリーン魔法卿によって作成された魔法生物・ホムンクルス。設計段階で耐久値を極限まで下げて設定されたが故の虚弱体質。
○リオネル・イシュル・エリアーデ・レーゲンハイム(王弟殿下・カミオ公爵)
キシュリアの父。アリスティーナ・スウィントンと結ばれたくて我を通した結果、国王と共に全ての元凶になった。
○アリスティーナ・スウィントン(ケルベック公爵家)
表面上は未婚の女性。実際はブリジットを利用してリオネルと事実婚・キシュリアの出産までしている。キシュリアの実母。なかなかの悪女。
○シルヴィオ・レイロード・メリア・レーゲンハイム(第二王子)
ヴァルドラ国の第二王子。リシュリアナ、キシュリアと幼馴染。だったが、話をコンパクトにまとめた結果登場しなくなった。短絡的な所がある、予定だった。
○クリスロード・リアライト(ライル公爵)
若くしてライル領を治める公爵。父親を国王に殺されており、公爵就任の際は揉めに揉めた。ミルクティー色の髪に薄青色の目をした、ザ・正統派イケメン。自分の容姿・能力・才能に確固たる価値と自信を持っているナルシスト。自信家で自己愛が強い。ジストの数少ない友人であり、また逆もしかり。魔女の子とか関係ない。ついでに代償とか興味ない。ジストの表情の作り方や立ち振る舞いは、クリスロードから強引に学ばされたもの。「私には負けるが、なかなかイイ線いってるじゃないか!」とのこと。ケルベック公爵家は嫌いだし、王家なんてもはや羽虫。好きになるわけないだろ。その一方で、隠れて足掻き藻掻いているセリオンのことは嫌いじゃない。
ここまで考えていたのに一ミリも出てこなかった若公爵。