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出会い_3

ようやく、落ち着いたのだろう

少し恥ずかしそうに、申し訳なさそうに私に頭を下げる男


いいの、と私は首を横に振る


男の感情は当たり前だと思うし、

だからこそ、初めに知らせるべきだと思った


たとえ取り乱して、声を出してしまうかもしれなかったけど

それでも、それを後回しにしていいとは私には思えなかった



「迷い人自体は、数十年に一人訪れることもあれば

数百年現れないこともあるらしいわ


そして、一人で訪れるときも複数で現れることもあるそうよ


とにかく、何もわかってないってことね」


そういうと仕方なさそうな顔をする男に、私は続ける

「それでね、迷い人というのは

とても特殊で、とても希少なスキルを授かるの」


首を傾げ、遠慮がちに手を挙げようとする男にハッとして、

ごめんなさい、と私はまず大雑把にこの世界の仕組みを説明した



この世界の生物は皆、漏れなく魔力を持つこと

もちろん、迷い人もここへ落ちる時、それを授かること


魔力をもつ故か、スキルといって、様々な技能を

生後10年経つ頃、大体1つは授かること


スキルは実に様々な種類があり、有用なモノもそうでないモノも

希少なモノもそうでないモノもとにかく沢山あること



で、と仕切り直し、私は最初の説明に戻る

「当たり前だけど、有用なモノを持つ者が優遇され

その上、希少なモノなら神のように崇められたりするわ」


私の言葉にどこか困ったような顔をする男にホッとして

そうね、と私は続ける

「その分、ありとあらゆる干渉に合うわ


特殊で希少なスキルを持つ迷い人は見つかれば

とても、とても歓迎され、王侯貴族がもてなすほど


でも、その対価もまた、重い、わ」


予想通りだったのだろう、項垂れてしまった男に同情する。


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