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裏:出会い_4


彼女の説明を受け、多分に醜態をさらした後、

借りた部屋に入り、一人になると借りた指輪を付け、叫んだ


ざけんなっ、とか意味がある暴言もただの奇声も関係なく

咽て、咳き込み、泣きながら、でも、叫び続けた


死んだと思ったのを生きていたのだから、感謝しろ、とでもいうのか?


ふざけんなっ、ふざけんじゃねぇ


俺で遊ぶな、俺の存在を勝手に操るんじゃねぇっ!!!



とにかく、泣いて、叫んで、疲れ果てて

いつの間にかベッドに倒れ込んで寝ていた


せっかく、

彼女が用意してくれていたワンピースのような寝間着に

着替えることもせず、寝苦しい仕事着のまま、寝た



起きたら、めっちゃ明るくてビビった


遅刻だ、と飛び起きて、周りを見て、パニクって

で、昨日のことを思い出して、疲れてベッドに座って少しぼーっとした


頭がはっきりしてくると、

まず、己の恰好を見て、げんなりした


まあ、彼女がクリーンという訳の分からない魔法で

綺麗にしてくれたから、寝具を汚さないで済んだのはいいが

シャツはヨレヨレで、ズボンはシワシワ


身なりはそれなりに気を遣うほうなのに

唯一、今、人前で着られる服をダメにした


ちなみに、ワンピースのような寝巻は、フリーサイズなのだろう

体は入るが、丈が膝下すぐぐらいしななかった


この年で女装染みた格好を誰かに見られるのはごめん被る


それなら、まだ、ヨレヨレの恰好の方がまし、だ



そんなどうでもいい事を考えながら

思考を拡散させながら、マシな事を考える


マシなことを考えるのは昔からの癖


危機的状況、

まあ、今ほどの状況に陥ったことはもちろんないけど

そういう時ほど、落ち着いて、今ある状況の中で

マシ、と思えるモノを数える


そうすると、不思議と、状況を打破できるものを見つけたり

最悪と思える状況がそうでもない、と思えたりするから


今はルーティンとも言えるソレに縋りつく。


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