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裏:出会い_3


どういう意味があるのかわからないが

トカゲの言うままに、触ると光るガラス玉を触り

女の子が何かをトカゲに渡すのをただ見ていた


でも、直視するのは怖かったので

何となく顔を下げたまま、彼らの足元らへんを見ていた


そして、石作りの建物が立ち並ぶ、土の道を黙々と歩く


ポイントは顔を上げず、目線は足先一歩前


今、トカゲ以外の何かが歩いているのをみたら、絶対、絶叫する


だから、見ない


きっと、それが正しい



トカゲが視界に入った頃から、彼女は呪文を言わなくなった


しゃべらないで、なんて言葉をトカゲに聞かれたら

なんてったって、会話ができるトカゲなのだ、

不審に思われるからかもしれない


また、俺がしゃべらないのを理解したのもあると思う


でも、多分、一番の理由は彼女自身の体力が限界なのだと思う


彼女は歯を食いしばるようにして、今、歩いている


申し訳なくて、自分で歩きたいのだけど

足に力が入らなくて、そんな自分が情けなくて

彼女の目的地がどこであろうと、早く着くといいと思った



ようやく、着いたのは町に入って

大きな道を1度曲がった後、少し入り組んだ道に入って少し歩いた後だった


周りの建物から少し離れた場所に立っていたのは

小さな、でも、メルヘンな世界で出てきそうな可愛い家だった


その家を見たとき、なぜか彼女の家だと思った

可愛らしい彼女に似合いの雰囲気だからか、よく、わからない


でも、家を見た瞬間、

どこかよそにやられるんじゃないと分かってほっとした


ただ、今度は親に

なんてものを拾ってくるんだ、と

見つけたところに返してらっしゃい、なんて言われたら

どうしようか、とドキドキした


それも杞憂に終わる


なぜなら、その家に入った瞬間

人の気配が全くしなかったからだ


鍵っ子の可能性はあるが、

なぜかはわからない、でも、家に入った瞬間

彼女がここに一人なのだ、と思った。



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