魔導教練一回目
気まぐれ投稿なんで怒らないでください…(_ _;)
「さて、魔導教練の最初の授業となる。まぁ毎年はじめはオリエンテーションだから、本日の授業は全部オリエンテーションだろうな」
翌日の一限目の授業はこの女性教師が言うように、魔導教練だった。
「私は一年の魔導教練を担当するキルシャだ。今は引退したが、昔はAランクの冒険者をしていた。よろしく頼む」
おぉ〜、といった感嘆の声がそこかしこから上がる。ちなみに俺もその一人だ。それ以外の生徒は対して表情を変えない。敬意が足らんな。
Aランクってことは一部の例外を除いた冒険者協会所属の冒険者の中でもトップクラスかぁ…すごい人が教員になったもんだ。
「せんせ〜、なんで冒険者辞めたんですか〜?」
ちょ、不躾すぎないその質問!?先生、どう答えるんだ…?
「いやなに、伴侶を見つけてからは血生臭いのよりも平穏な日常の方が…って、そんなことはどうでもいいだろう!話を続けるぞ」
…さっきまで、頬を赤く染めて惚気けてらっしゃったのに。
俺はああならないようにしなきゃいけないから、影響されないように注意しないと。
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「さて、学園の競技場兼訓練場に来てもらったわけだが…はじめに言っておくが、魔導教練とは魔力の操作について学ぶものであって魔法を覚えるだけの授業ではない」
先生、知ってまーす。なんてったって、俺はもう冒険者歴長いからね!まだ15歳だけどね。
「諸君らの中には、魔法の適性が低い者もいるだろうが、安心してほしい。どんな人間でも少なからず魔力は持っている。魔法の形にせずとも、体や武器に纏わせたりできる」
あったね、そんな世界法則。俺は自力で見つけましたが。
「あぁそうだ、誰かすでに冒険者をしている者はいるか?」
…手、上げるべき?周りをキョロキョロしてみるが、みんな同じような反応してるし…よし、上げない。面倒だからヤダ。
「…いないのか?てっきり、そこのお前は冒険者をしているかと思ったんだが」
「やっぱりバレました?えぇ実は…」
「お前じゃない。その後ろのお前だ。いや今明らかに嫌そうな顔しながらこっち見てるお前だよ。キョロキョロするな後ろを向くなお前だお前!」
なぜバレたし。
せっかく前のナルシストっぽい奴が勘違いしてくれたのに…
「…俺ですか」
「やっとこっちを向いたな…そうだお前だ。ちょっと前に出てこい」
「…チッ」
「何か言ったか?」
「イエナンデモ」
どうやら、この教師からは逃げられないようだ。アンタはボスキャラか。
「さて…お前、名前は?」
「…リュークです」
「ふむ、リュークか。覚えておこう」
「忘れていいですよ」
「お前のような奴は忘れようにも忘れられんよ」
「…ソデスカ」
この人をサル呼ばわりなんかしたら一生恨まれそうだから、この人は女ではなくただの人型指導役として見ることにしよう。
「リューク、お前のランクは何だ?」
「Eです」
「息をするように嘘をつくな」
「…」
「で、本当は?」
「Cですよ…」
「ほぉ、その年にしてもう中堅層か。やるじゃないか!」
………
まだ二日目の一限目なんですがね、なんかもう、帰りたくなってきた。
余談だが、授業後にとあるお嬢様っぽい女生徒に問い詰められる嘘つきCランクの姿が発見されたとかされなかったとか。
(-_-;)嘘つきCランクなるあだ名がつけられた…
遅くなってごめんなさいm(_ _;)m
次も多分遅いですm(_ _;)m