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第七章 栗垣知子、襲われる

レッドデビルを一読されてから読まれると、さらにお楽しみ頂けます。

あまりにも栗垣知子の人気が高いので、他のバレーダンサーから恨まれている事に私は気付かなかった。

両親がその事に気付いて私の事を心配していた。

父の同級生が私立探偵をしていたので相談した。

私立探偵の松島友彦に調査依頼した。

数週間後、中間報告があった。

「不良少年たちが栗垣知子さんの近くにいる事は間違いないようです。目的は襲う事なのかは不明です。誰に頼まれたのか、そこまではまだ調査できていません。」との事でした。

更にその私立探偵から口頭で、「最近、不良少年たちの動きが慌ただしくなってきました。その調査中に襲われる可能性も否定できません。写真撮影もしているので、この中間報告書とともに警察に通報する事を勧めます。」と助言された。

    **********

両親と警察に行った。

「不良たちが近くにいるだけで襲われてもいないのだったら、知り合いと待ち合わせしているだけかもしれない。警察としては動けない。」との返答でした。

私の事を心配した両親が、襲われてからでは遅いなどと警察に食い下がった。

根負けした警察官は、「警察としては動けませんが、確かに栗垣知子さんは超一流バレーダンサーで人気も高い。警察の力でバレーダンサーを紹介してほしいなど、畑違いの警察にまで依頼が来て困っています。そのファンの中に、赤黒レスリングジムがあります。プロレスラーに護衛を依頼すればどうですか?」と助言した。

母親が、「プロレスラーだなんて、静子は女性なのよ。変な噂が広まればどうするのよ!」と私の事を心配していた。

「赤黒レスリングジムに所属しているプロレスラーは全員女性です。女子プロレスラーですのでその心配はいらないと思います。」と両親を落ち着かせようとした。

母親が、「静子の近くに女子プロレスラーがいつもいれば、それも変な噂になりませんか?」と心配していた。

「大丈夫ですよ。覆面女子プロレスラーが数人いるので、覆面をしていなければ誰もプロレスラーだとは気付かないですよ。」としつこいなとうんざりしていた。

納得して帰ったので、警察官はホッとしていた。

    **********

帰宅後、父は赤黒レスリングジムに電話して事情を説明した。

他の職員と相談して連絡するとの事でした。

翌朝、赤黒レスリングジムから着信があった。

「赤黒レスリングジムの伊吹千代子です。先日依頼のあった件ですが、確かに、当レスリングジムに所属する覆面女子レスラーに栗垣知子さんに興味があるプロレスラーがいました。喜んで護衛するとの事です。本日午後二時にレスリングジムまで来てください。そこで護衛について打ち合わせしましょう。」と伝えた。

両親が移動中に襲われるかもしれないと心配してついてきた。

私は両親とレスリングジムに向かった。

両親が心配したように、その途中で襲われた。

千代子から聞いていた赤黒レスリングジムの覆面女子プロレスラーが覆面を脱いで近くにいた。

「集団でないと、一人では何もできないガキが何しているのよ。」と不良と静子との間に入った。

不良少年たちは、「うるせえ!じゃまするな、ババア!」と襲い掛かったが全員簡単に倒された。

    **********

「畜生!覚えていろよ!」と捨て台詞を残して逃げた不良少年たちのあとを私立探偵が尾行した。

その不良たちが、サングラスと帽子とマスクで顔を隠した女性と会っていた。

その女性を尾行したが、オートロックのマンションでしたのでマンション内部には入れなかった。どの部屋に入ったのか不明で結局依頼主は不明でした。

私立探偵が、そのマンションの住人を調べているとバレーダンサーがいた。

そのバレーダンサーを調べた。

名前は、田口朝子。

栗垣知子が出てくるまでは有名なバレーダンサーだった。

突然、彗星のように現れた栗垣知子に人気を取られて仕事が激減した。

栗垣知子の事を調べると、会社員でバレーダンサーと両立していた。

「私なんかプロのバレーダンサーとして一日中レッスンしているわ。会社員と両立して片手間にバレーダンスを踊っている女に、なぜ人気を取られなければならないのよ!」と不満そうに仲間のバレーダンサーに不満をぶちまけていた。

そんな栗垣知子に人気を取られて腹の虫が抑えられなかったようだ。

やくざに依頼すれば、その後、こっちの身も危なくなると判断して、不良少年に金品を渡して、成功すれば更に渡すと依頼した。

警察に捕まっても、私の事を不良少年たちは知らない。私にまで捜査の手は及ばないだろうと考えたようだ。

探偵は、田口朝子のバックには政治家の黒幕がいると噂を聞いていた。

    **********

この探偵事務所で、以前、探偵のアルバイトをしていて、現在、各種調査担当の総理大臣直属の第三秘書を務めていて、警察にも顔が利く知り合いの秋山陽子に相談した。

「俺は便利屋じゃないぞ。今忙しいから無理だ。」と断られた。

本人に断られたので外堀から攻めようとした。

陽子と探偵の私、松島との共通の知り合いである、総理大臣直属の第四秘書を務めている熊川泉に事情を説明して協力依頼した。

泉は快く引き受けてくれて陽子を説得してくれた。

翌日陽子から着信があった。

「泉を巻き込むな!ボケ!」と怒っていた。

「やはりそうか。陽子は熊川さんには頭が上がらないようだな。男っぽい陽子を女らしくする教育の一環だとバレーダンサーの話をしたら、熊川さんが私に任せてと言っていたよ。頼むよ。」と再度依頼した。

「たかが、バレーダンサーの妬みだろう。今、俺は忙しくてそんな事にかかわっていられない。」と不愉快そうでした。

「お前、聞いてないのか?黒幕はそのバレーダンサーじゃないぞ。何でも、今お前が調べている事に関係あるらしいぞ。詳しくは熊川さんに聞いてみろよ。おれの仕事はバレーダンサーの栗垣知子さんを守る事だから、黒幕の事はノータッチだ。お前に任せるよ。」

「本当か?泉に聞いてみるよ。」と電話を切った。

    **********

翌日、陽子から松嶋に着信があった。

「わかったよ。黒幕は政治家の田口議員だ。他の政治家への賄賂は、金品だと足がつくので有名バレーダンサーの娘が一役買っていたそうだ。娘のバレーダンサーは父親の権力で有名になった。持ちつ持たれつの関係だったそうだ。ところが、栗垣知子が彗星のごとく現れて、娘の人気が落ちて賄賂としての価値がなくなったそうだ。それで、栗垣知子を襲う事を考えていたそうだ。命を狙わなくても、ケガをさせてバレーダンスが踊れないようにしようとしたようだ。男性より同性の娘のほうが近づきやすいと考えて娘に依頼したようだが、まさか不良グループを使うとは思わなかったようだった。父親はこちらで対処する。娘と不良少年たちは警察に通報した。ただ、依頼された不良グループはそれを知らない。現在、警察が捜査中だが、まだ不良少年たちの身元も判明していない。まだ襲われる可能性がある。あとは、お前に任す。」と説明した。

陽子は、赤黒レスリングジムに所属している知り合いの女子プロレスラーから、数人の女子プロレスラーで護衛すると聞いていたので大丈夫だと判断して、栗垣知子の件からは手を引いた。

    **********

翌日、栗垣知子の母親から赤黒レスリングジムに着信があった。

「伊吹さんですか?熊川静子の母です。探偵事務所から黒幕が判明し逮捕されたと聞きました。それで皆さんは政治がらみの案件を引き受けて活動していると聞きました。それで静子も、のんびりと外人にバレーダンスを教えていますが、実行犯の不良グループはまだ逮捕されていないのでしょう?大丈夫ですか?」と心配していた。

千代子は、「大丈夫ですよ。その外人はジャガー姉妹です。ピンクデビルとレッドデビルの最強ペアーと引き分けになったレスラーです。それにピンクデビルも近くにいます。」と護衛はしていると安心させた。

「ピンクデビルって、最強レスラーのレッドデビルが手も足もでなかった伝説の女子プロレスラーのピンクデビルですか?そんなすごいレスラーが娘の近くにいるのですか?」と安心した様子でした。

    **********

やがて、栗垣知子が不良グループに襲われた。

バレーダンサーの外人生徒と争っている時に、近くの主婦が警察に通報していた。

不良グループは、バレーダンサーの外人生徒に倒されて、強さのあまり無理だと判断して八つ当たりした。

警察に通報した主婦に、「警察にチクッたな、余計な事しやがって!」と襲い掛かったが、全員その主婦に簡単に倒されて動けなくなったところに警察が到着して逮捕された。

逮捕された不良グループは、「警察にチクッたあのババア!ババアのくせに、なぜあんなに強いんだ!」と予想外の事にイライラしていた。

刑事は、「その話なら聞いているよ。彼女は栗垣知子さんを護衛していた覆面女子プロレスラー、ピンクデビルだ。ついでに言うと、バレーダンスの生徒はジャガー姉妹だ。相手が悪かったな。」と強かった理由を説明した。

その後、念のためにしばらく静子の近くにプロレスラーがいた。

一か月間、特に何もなかったので、栗垣知子の件からは手を引いて、正式に赤黒レスリングジムの伊吹千代子から手を引いた事を静子と両親に告げた。


次回投稿予定日は、2月14日を予定しています。

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