第八話 地の魔城
――――――――――10分後――――――――――
食料よし!アイテムよし!ポーションよし!準備完了!
さあ旅の再開だ!
「頼むぞクロ!」
「ブルル…」
見た目が黒いからこいつの名前はクロだ。ネーミングセンス?魔王にでも食わせとけ。
にしても速いなぁ。景色がどんどん後ろに流れていく。
途中で出てくる魔物もクロが蹴飛ばしてくれてるし、この調子だったら地の魔城には三時間くらいで着きそうだ。
――――――――――1時間後――――――――――
もう着いちゃったよ。
クロさんマジぱないっす!途中から急に速度爆上げしたときは何事かと思ったわ。
あれか、最初の十数分はウォーミングアップでしたってか。
ハハッ!最初の街からえっちらおっちら走ってきた俺にその事実は効くぜぇ・・・。
とにかく次回からはクロで移動しよう。
たぶん今までの馬の中で最速だわコイツ。
よし、今は地の魔城に集中するか。
クロを離れた場所に隠して正門から城に侵入する。
後はこのままいつもの大広間に如何に素早く静かに移動するかの問題だ。ってあれ?なんか魔物少なくね?
まあ移動が楽になるだけだから問題ないけどな!地の四天王が親切で助かったぜ!
城内を一気に駆け抜けて、見張りのいない大きな扉を開け放つ!
「地の四天王!正々堂々勝負だ!」
俺の言葉に部屋の中心にいる奴等が・・・ん?奴等?
火の四天王「よう、勇者。初めましてだな」
水の四天王「貴方が噂の勇者ですか。レベル52・・・雑魚ですね」
風の四天王「お前が正々堂々とか言うなぁ!」
地の四天王「退路は塞いダ・・・覚悟しロ・・・」
う~ん?とうとう俺の目がおかしくなったか?なんかココに四天王が全員集まってるように見えるんだが・・・あ、正常?ソッスカ。
スゥー・・・ハァー・・・よし。
ゆうしゃは にげだした
しかし でぐちがつちで ふさがれて にげられない
なるほどね(悟り)
目覚めてから20時間16分41秒
さあ絶望の四対一が始まったぁ!
果たして勇者はどうなるのかっ!?(ヒント:第七話の下から二番目の1文)