第七話 第五の街
――――――――――40分後――――――――――
ヤットヤドニツイタ・・・。
モウナニモシタクナイ・・・ネムイ・・・。
ダカラオレ、モウネル、オヤスミナサイ。ぐへぇ・・・
――――――――――4時間後――――――――――
グッモーニンッ!
さあ新しい朝がきたぜ!今日も一日張り切って行こう!
ってことでまずは宿で金を・・・あれ、俺今一文無しじゃね?
とりまツケにしてもらって宿を出る。魔王を倒した後にちゃんと払うから安心してね!
さて、まずは石材屋に向かう。
小柄なおっちゃんの前にゴーレム君の素材をドーン!
「これ全部で幾らになりますか?」
「こ、こんなぎょーさん・・・!まさかアンタ――」
「幾らになります?」
「少々お待ちをぉ!」
まったく、口じゃなく手を動かせよ。勇者も暇じゃねえんだぞ?
――――――――――5分後―――――――――
やっと商談が終わったから街の外まで爆走中。
あの石工のせいで時間かかったのは少し痛いが、ちょっと高めに買ってくれたから許す!
てな訳で次の目的地が見えてきた。
ヒヒィーンモーモーコケコッコー!うん、いつも通りの騒がしさだ。
「すみません!馬を一頭買わせてください!」
「あら、勇者様ですか?どうぞどうぞ、お好きな馬を連れってってくださいな」
小屋の奥で動物たちの糞を一か所に集めていた奥さんに許可を貰って、黒毛の馬に一直線に近づく。
「お前、いい面構えだな」
それっぽいことを言いながらポーチから取り出すは、来る途中で買ったサツマイモ的なヤツ!
「あの、勇者様。その馬は気難しいので別のにした方が――」
「おお、旨いか!じゃあもう一本いる?」
「ウソ・・・あの黒馬が知らない人のエサを食べた!?」
「奥さん、この馬貰っていいですか?」
「ど、どうぞどうぞ!お代は結構ですので!」
そこまで言うなら折角だしお言葉に甘えさせて貰おう。
よっしゃあ!馬代が浮いたぜぇ!
じゃあ余った金で緊急時用のアイテムでも買いますかね!
目覚めてから18時間51分29秒
お察しの通り、この馬は勇者にしか懐かないちょっと特別な馬。