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巣(小説)
209字
閉じっぱなしの雨戸がある。嵐の日に閉めたきり、もう1年近く開けていない。寝るだけの部屋なので、特に必要性も感じず、そのままになっていた。
ある朝、近所の人に声をかけられた。
「戸袋に、巣を作られちゃうわよ。うちも昔やられて、大変だったのよ」
巣を作られると、糞やらダニやら、不衛生である。そう言えば最近、鳥が煩いなと思っていた。
早速、暗い戸袋の奥に、懐中電灯を向ける。何もない。
「見てんじゃねえ」
中学生女子のような声がした。
209字
閉じっぱなしの雨戸がある。嵐の日に閉めたきり、もう1年近く開けていない。寝るだけの部屋なので、特に必要性も感じず、そのままになっていた。
ある朝、近所の人に声をかけられた。
「戸袋に、巣を作られちゃうわよ。うちも昔やられて、大変だったのよ」
巣を作られると、糞やらダニやら、不衛生である。そう言えば最近、鳥が煩いなと思っていた。
早速、暗い戸袋の奥に、懐中電灯を向ける。何もない。
「見てんじゃねえ」
中学生女子のような声がした。