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8話目-㊹

今回も少し短めです。でも面白いと思ったら応援してくれたら嬉しいです

「うおお!いけーー!いけーーっ!」



武器を捨てない冒険者たちがなけなしの勇気を振り絞って立ち向かってくる。それを我は軽く一蹴する。ゴミのように壁や地面に叩きつけられた彼らは苦悶の顔を浮かべながらも立ち上がりまたも向かってくる。



【ははは 勇猛だな】



爪を振るった。尻尾を振るった。生きているのか、死んでいるのか、立ち上がる冒険者の数は少しずつ減っていく。

いや、そもそも一思いに全員一度に殺せばいいのだ。なぜ、わざわざ我は戦いごっこをしてるのかと自問自答する。

そして思い直す。それはだめだと。彼らは殺すべき敵だ。だが我は生を終わらせる者として彼ら一人一人を看取るべきだ。決して忘れないように。彼らの顔を。彼らの命と輝きを。



【我は失った。だから今度はお前たちが失う番だ】



「負けない。わたしたち冒険者は、おまえなんゴォ…!」



【そうか。でも負けるんだよ。お前たちは】



今此処には善も悪も。白も黒もない。あるのは互いの押し付けがましい正しさの主張のみ。



【これで 終わりかぁ】



立っている冒険者はもういなかった。全員が地に伏している。呼び出した応龍たちはまだ遊んでいるようだが、時間の問題だろう。つまり残すところ敵は1人だけだ。こいつだけ残しておいた



そいつはこの惨状に何を思ったのか嗤った。



「は、ははっ。流石に非道いな 言葉にならねえよ、魔物の王。ここまでするか!だがぐぉぉおおおお!」



【隙だらけ】



「お、俺が誰だか分かってんのか!この俺は略奪者のへぶっ!!!」



【普通に名乗らせてやっても良かったが、どうにも怒りがおさまらん。()()()()()()()()()。だから名乗らせた後に我が殴る結果を観測した。即死させない結果を観測すんのに苦労したよ】




「ハァハァ……この程度で倒せると思うのか、この俺をぐおおぉぉ!」



【大物ぶるな、早く本気で来い。】



「て、てめっ、いいだろう。そんなに死にたきゃ殺してやるよ!ドレインツリー!」



アレクセイはドレインという接触したら魔力を吸い取る技能を会得しているらしい。だが狙いは我ではない。面白いことに自身のギルド員から遠隔で魔力を吸い取ることが可能らしい。

集まっていく数十万の魔力がアレクセイ1人に収束する。身から溢れるほどの巨大な魔力だ。

変化が始まる。アレクセイの身体が数十倍に膨張したのだ。その姿はまるで噴火直前の山みたいに獰猛そうな獣である。



【へえ 人間やめた?】



「余裕こきやがって終わりだ!今の俺はさっきの100倍強い。てめぇぇはこれで死に晒せやぁぁ!」



【100倍ならこの程度でも仕方ないか】



「ギャあぁああ!!!」



我の拳とアレクセイの拳が互いに激突し、そしてアレクセイの拳から肩にかけて亀裂が入り、砕け散る。だが魔力で直ぐに肉体の損傷を回復させたようだ。



【まだ遊べそうだな。30秒くらいは】



殴って殴って殴り続ける。一方的にボコボコにするもアレクセイは未だめげずに立ち上がり続ける



【ほら、がんばれ がんばれ】



「ば、ばかな。どういうことだ。今の俺は最強のはず!誰にも、負けるはずが、負けるはずがねえんだよぉぉ!!

複合上級魔法グラブィーエ・カスカード!!」



様々な魔法が合わさり、一つの巨大な隕石になる。



龍の爪(メテオ・ストライク)



全魔力が込められているのだろう。だが今の我にとって、有象無象の魔力をどれだけ束ねようと砂利の山と何ら変わらない。エーテルを込めた爪が魔法を引き裂いた。

その衝撃は、アナシスタイル大陸の全てに駆け巡るほどであった。



【弱いな、お前】



「は、ははっ。所詮は魔物だな!こんなことして何になる。先がねえんだよ、お前には!

こんだけの冒険者が死んだんだ。時期にてめぇは世界中の冒険者ギルドを敵に回すお尋ね者だ!何人いるか、知ってるか?一千万だぞ!威張ってられるのも今のうちだ!ひ、ゃっははは!」



【そうか。なら仕方ないな。我は我の子らを守るために冒険者たちを皆殺しにするとしよう。】



【先ずはお前からだ】



胸に刻まれた紋章が光る。バルドラで我を召喚したように、今度は紋章を通り道にして逆召喚された者がいた。

今の我と同じ白い彼女は、辺りを見わたし直ぐに状況判断したのだろう。我がつまみ上げていたアレクセイを奪ったのだ。



【それ返して 今から殺すから】



「ええ ダメです」



今の我を前にして、強がりでも何でもなく、彼女はいつもと変わらずに涼しげにそう述べた。

無双シーン書くの難しい。今後のためな何か参考作品とか見つけておかないと

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