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次の日一ノ瀬の家を通り過ぎる時ガチャッと一ノ瀬の家の玄関が開いた。



「お、おはようございます」


「おはよう…… ていうかなんじゃそりゃ!?」



またも寝癖立ちまくりの一ノ瀬の姿が……



「周君の行く時間に合わせてみたら…… こんな事に」


「お前って何時に寝てるの?」


「ええと…… 3時」



道理で毎日眠そうなわけだ。



「もうちょっと早く寝たら?」


「寝る時間がもったいなくて」


「それでそんな鳥の巣みたいな頭で学校行く気か?」


「致し方なしかと……」



ええ!? お前少しは恥じらえよ……



「いやいや、待ってるから直してこいよ?」



いきなりガシッと一ノ瀬に腕を掴まれる。



「ん? え?」


「ではご一緒に……」


「へ? 」



そのまま一ノ瀬宅へ朝っぱらから連れて行かれた。



「わざわざ連れてこなくても……」


「…… 外で待たせるのは悪いし、何より周君が不審者に見えてしまうので」


「一言多いなお前」



一ノ瀬は髪を整え始める。 こんなんだからこいつ朝ギリギリなんだな。 それにしても。



一ノ瀬の部屋を見回す。 なんか女の子っぽい部屋に徐々になってきたような気がするのは気のせいかな? 身なりを少し気にし出したせいかそんなアイテムがちらほら……



「ん?」



一ノ瀬から視線を感じた。



「あまりジロジロ見られると…… 恥ずかしい」


「だったらその爆発頭を見られてる時点でそう思えよ」


「はうう…… そうでした」



そして髪型を整えた一ノ瀬を連れて学校へ行く。 本当ギリギリだ……



教室の前の廊下で吉原と篠原達が居た。 こちらに気付くと篠原は俺達の方へ向かってきた。



吉原が止めようとしたが西条が吉原を制止する。 なんだ?



「あんたら芽依に感謝するのね」


「え? なんだよいきなり?」



チラッと篠原は吉原を見て溜め息を吐き吉原の方へと戻っていった。



「ふえ? なんだろう?」


「さぁ?」


「渡井君、サヤちゃんおはよう」



吉原の前を通ると吉原に挨拶される。 うーん…… 至って普通だ、最近は吉原の普通がよくわかんなくなってきたけど。



「渡井君ちょっと。 ごめんね? サヤちゃん」


「へ? う、うん」



吉原が俺の腕をグイッと引っ張り少し離れた所へ連れて行く。



「ねぇ、まりえに何言われたの?」


「え? いや別に…… 」



チラッと篠原達を見るとこちらをジ〜ッと見ている。 ついでに一ノ瀬も……



「本当?」


「…… 吉原に感謝しろって。 一体なんなんだ?」


「はぁ〜、まりえったら…… ううん、大した事じゃないの。 気にしないでね」



そう言って吉原は篠原達の所へと戻っていった。



「芽依ちゃん…… 何だって?」


「なんかさっき篠原が何言ったか気になってたみたいだ」


「ああ……」




そして幾日か過ぎた。 篠原と西条が睨みをきかせたお陰か吉原に対する風当たりは少しマシになった。 陰口などはいまだに言われたりもするが。



西岡達は篠原達と吉原が仲直りしたので好き放題吉原を叩く事が出来ずにえらくご機嫌斜めだ。



そして今度はこんな噂がたち始める。 出所は西岡達ではなさそうでこんな風に一ノ瀬と学校へたまに一緒に登校していれば自然とそう見えたりするのかもしれない。



俺が一ノ瀬と付き合っていると。 まぁ付き合うとかこれが付き合ってるかはよくわかんないけど好きって言ったし……



「周君…… 」



一ノ瀬が深刻な顔をして俺に話し掛ける。



「何かあったのか?」


「…… 明日一緒にお出掛けして下さい」


「え? ああ、そんな事か。 いいよ?」


「ふへへ…… ありがとう」


「寝坊すんなよ?」


「頑張る」





次の日、一ノ瀬に誘われて街へ行く。 どうやら服を買いたいらしい。



「今日はですね…… 可愛いという服を周君に選んでもらいたくて」


「俺が選ぶのか? 言っちゃ悪いけど俺そっちの方のセンスはあんまりないと思うぞ?」


「…… 周君が選んでくれればそれがいい」


「マジかよ…… 」



普段あまり行かない服屋へと赴く。 何がいいのか…… 一ノ瀬に似合いそうな服とは?



一ノ瀬と一緒に服を見ていると……



「あ! 一ノ瀬さん」


「ほえ? 藤崎さん?」


「え? 藤崎って…… これが藤崎?」



学校の時とは打って変わって化粧バッチリで結構露出の多めな服装の藤崎が居た。 まるで別人みたいだ、てかもう薄ら寒い時期なのにそんな脚出して寒くないの?



「一ノ瀬さんとこんな所で会うなんて! それに久し振り。 渡井君」



なんか見た目もそうだしテンションも学校の時と違う気がする。



「それにしても…… 2人とも本当に付き合ってるんだね。 デートしてるし」


「デ、デートだなんて……」



一ノ瀬が赤くなる。



「でもちょっと意外かなぁ。 渡井君っててっきり吉原さんと付き合うように思たけど」


「え?」



藤崎は俺に向かって怪しく微笑んだ。






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