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「良かったのか? 結局満喫で1日潰れたじゃん」


「うん、無理してどこか選ぶよりは。 それに…… 十分楽しかった」



一ノ瀬は嬉しそうに俺に微笑えんだ。



まぁこいつがこんなに満足そうにしてるなら俺もそれで満足だ。



「じゃあまた学校でな」


「周君」


「ん?」


「私来週から部活に行くね」


「そっか。 うん、わかった」



一ノ瀬は少しふっ切れたみたいだな。 でもなんか良かった。 だけど吉原の事はどうしよう……




そして学校の日になりその日の放課後……



「待ってなくていいのか?」


「だってその間周君暇でしょ?」


「まぁそう言われればそうなんだけど」


「本当は…… 待ってて貰ったら嬉しい。 3日に1度とかでも。 でも毎日は流石に悪い」


「わかったよ。 そのくらいにしとくよ」


「うん。 それじゃあ行ってくる」



一ノ瀬はそう言って部活に向かった。



さて…… 今日は真っ直ぐそのまま帰ろうかな。 なんか吉原の奴も授業終わった途端どこかへ行ってしまったし。てか今日は吉原とほとんど喋らなかったな。 朝の挨拶程度だ。



昇降口へ向かう途中廊下を歩いていると階段の方から声が聞こえてきた。 吉原の声だ、誰かと話してるのか? と思い身を隠しそっと近付く。そこには篠原と西条が居た。



「それで? 私ら呼び出して用は?」


「まりえ、ちょっとキツいよそれ。 芽依どうしたの?」


「あのね……」



2人とも吉原に呼び出されたのか。 部活中だもんな、だから吉原居なかったのか。



「まりえ、由紀ごめんなさいッ! 私…… 2人に酷い事言ってそれっきりで。 都合がいいってわかってるけど…… 」


「芽依…… 」


「本当都合がいいわね」


「まりえッ!」



西条と違い篠原はツンとした態度をしている。



「だよね…… 本当にそう思うよ。 だけど私もう耐えられなくて」


「芽依いいんだよ。 私らも芽依が大変な時に助けてあげられなくて…… それにまりえ! あんたが1番気にしてたでしょ! いつまでそんな態度してる気?」


「……はぁ、そうね。 変な意地張るともう仲直りできなそうだし…… 私こそごめん、芽依」


「まりえ、由紀…… ごめん、本当にごめん!」



吉原は泣き出した。 そして2人によしよしと撫でられていた。



「私らも悪いのよ。芽依と渡井に気を遣ったつもりが逆にマイナスになっちゃったのかな……」


「え?」


「…… 私らあんたが渡井の事気にしてるの知ってたし渡井もあんなんだから思い切って芽依の事渡井に任せてみようかなって思ったんだけどその矢先にバカ西岡の事もあったでしょ? それに芽依もされるがままだったから…… 私つい」


「そうだよ芽依、渡井に任せてみた私らもバカだけど…… あんたそこはいまだにおかしいよ? なんであんなバカにされたい放題されてるのよ? 話してくれない?」


「…… うん、わかった。 でもここじゃ……」


「じゃあ部活終わったらね! それまでサッカー部に来なよ?」


「え? でも……」


「東堂先輩でしょ? 大丈夫、近付けないから!」


「…… ありがとう2人とも。 じゃあ鞄教室に置きっ放しだったから取ってくるね! 」



げッ!! まずい、それだとこっち来る。 吉原って脚かなり速かったよな……



俺は焦って来た所を引き返す、吉原が階段を駆け上がってくる足音が聞こえる。 ヤバッ…… あいつマジで速い。



そして階段を登り別の方向へ進もうとした時……



「渡井君?」


「あれ? 吉原?」



姿を消そうとしたが間に合わなかった…… なので仕方なく偶然を装う事になる。



「今帰るとこ?」


「ああ、そうなんだ」


「サヤちゃんは?」


「部活行くってよ」


「そう……」



なんだろう、なんか少し気不味い。 吉原もそんな感じだ。



「あ! 先週のお休みの日とかもしかしてサヤちゃんとデートしたりした?」


「え? う、うん。 まぁ」


「そうなんだ…… 」


「あのさ吉原……」


「ああッ! 私急いでるんだった、ごめんね渡井君、また後で」



俺が言い終わる前に吉原は教室の方へ向かっていった。

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