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「くそー、まさかこんな事になるとは」


「残念だったな。 まぁしっかり休めよ? じゃあな」



伸一が電話を掛けてきたのでどうしたのかと思えば熱が出てしまって動けなくて今日遊びに行けないという事だった。



俺には這ってでも来いよと言った割に自分の時は致し方ないんだな。



携帯の画面の電話帳から吉原を探す。 最初の頃に交換したけど電話掛けるの初めてだな。



そして吉原に電話をする。 朝の8時半、まだ吉原の奴寝てたりしてな。 と思いコールすると……



「はぁ〜い、朝から何?」


「あ、起きてたんだ?」


「え〜? もしかして私の声聞きたくて電話してきたの?」


「んなわけないだろ。 今日伸一の奴熱出して来れなくなったって」


「え? そうなの? そんな酷いの?」


「まぁ動けないから結構酷いんじゃないか? それに男女比も合わなくなったし今回遊ぶという件は……」


「はい、そこまで! もう観念しなさい! 一ノ瀬さんだってあれで楽しみにしてるかもしれないんだから」


「うんうん、そっかそっか。 でも考えようによっちゃ渡井君ラッキーかもね?」


「なんで?」


「美女2人に囲まれ…… 」



あ、吉原のくだらない話になる前に俺の携帯の充電切れちまったわ。 とりあえず充電器に携帯をセットして準備するか。 着替えるだけだけどな。



携帯の電源がつくと吉原からLINEが来ていた。 さっき途中で電話切れたから見るのが少し怖い。



見ると怒ったウサギのスタンプが大量に送られていた。



「電源落ちた、ごめん」 と返信するとすぐ電話が掛かってきた。



「はい」


「こらぁ〜! ちゃんと充電しときなさいよ!」


「悪い悪い」


「私もう準備しちゃったけど渡井君は大丈夫?」


「こっちも大丈夫だけど?」


「だったら学校の近くに公園あったよね? そこで待ち合わせしよう? 私と渡井君で」


「え? 一ノ瀬は?」


「ふふふ……」



電話越しに吉原の不敵な笑い声が聞こえてきた。



「渡井君ってこの前一ノ瀬さんの家まで行ったんだよね?」


「うん、まぁ……」


「だったら2人で一ノ瀬さんの家にサプライズで行っちゃおう?」


「え〜? マジかよ?」


「マジマジ! じゃあそうゆう事で今から公園に行くね!」



そう言って吉原は電話を切る。 あいつ待ち伏せしたりいきなり脅かしたりとか好きだよなぁ……



そして俺も公園へ向かう。 よく考えたら吉原ってあの公園に来るのどれくらいかかるんだろう? 一ノ瀬の家はもうわかるけど吉原の家は知らないしな。



あの感じだとそう遠くはないのだろうけど。 まぁ吉原の事だからもしかして来たい? とか言いそうだ……



公園に着くと誰もいない。 どうやら吉原はまだ来ていないようだ。 結構ゆっくり歩いて来たつもりだったけど。公園のベンチに座って来るのでも待つか。



ベンチに腰掛け携帯のゲームを起動して時間潰しでもしようかと思ったら何か目を冷たい物が多い視界が真っ暗になる。



「だぁ〜れだ?」


「はぁ、こんな事するの吉原しかいないだろ?」


「うしし、正解! だんだん私の事がわかってきたね」



振り向くとミニワンピ姿の吉原が居た。ほんのりと化粧をしていていつもより色っぽい雰囲気を出していた。



「お前って結構イタズラ好きだよな」


「うふふ、そうだよ。 ていうかどう? 可愛い?」



クルッと吉原は俺の前で回ってみせた。モデルみたいにスタイルいいな…… まぁ普段から可愛いんだけどなんか俺がこいつを可愛いって言うのは抵抗がある。



「う〜ん、まぁまぁじゃない?」


「え〜? そこは可愛いって言うところだよ? お洒落してきたのに!」


「俺と一ノ瀬に会うのにお洒落必要か?」


「わかってないなぁ、女の子は結構そういうのでも割と気を使うの! …… まぁ一ノ瀬さんはわかんないけど」


「ていうかマジで一ノ瀬の家に突撃訪問するの?」


「うん! 私まだ一ノ瀬さんの家知らないしちょうどいいもん」


「勝手にお前に一ノ瀬の家教えていいのかな?」


「当たり前でしょ? もう私達結構仲良いじゃん? あ、ていうか渡井君ももしかして私の家に来たかったりして? いやん!」



あ…… 言うと思った。



「じゃあ早速行こっか? 周ちゃん」



…… ん? 周ちゃん!?




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