表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奈落の闇の中でも確かなモノ  作者: 杜若 白花
1/56

プロローグ

うっそうとした木立を風が通り抜ける音が響く。

暗い森の深夜。

月さえ無い闇の中。

その日は星さえ瞬かない。



無数の枝葉が盛大にざわめき続ける。

虫の鳴き声もしない暗闇で、風は轟々と吹き荒ぶ。

堪え切れずうずくまった。



暗闇も風の音も何もかもが恐ろしく、消えてしまいそうになった時


「ここで何をしている」


無機質なそれでいて心に響く、脳を麻痺させる様な、どうしようもなく心地好い声を聞いた。



声のした方を見れば闇が凝っていた。

月も星も無い真っ暗闇の中でなお暗く、髪は光を反射しない真の闇。



瞳は太陽の様な黄金色で、白目の部分は何故か漆黒。



そしてその存在は無を感じさせる何もない奈落の底。



だというのに不思議と怖くなかった。



もう大丈夫だと、何故か安堵したのだ――――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ