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8話 俺と猫子と恋仲関係

最近、誤字や脱字などのミスがあったり、書き間違いなあどがあったのを見つけたので直しておきました。

なのでどこかの話で「あれ?」と思った方は、もう1度読んでいただくと、違和感が無くなると思います。

告白された…?


この俺が!?



「え…?す…鈴鳴が…俺の事を?」



俺は言葉に詰まった。

この後の言葉が喉から出てこなかった。思い浮かんではいたが、出せなかった。

それを見て、察した鈴鳴猫子は頷いた。



「うん…でも、それだけじゃないの…」


「え?…」


「私が川野君を好きになった理由…まだあるの」


「な…何?」



二人の顔は真っ赤だった。


「私ね…入学した時からずっと川野君の事が気になってて…ずっと見てたの」


「ぁ…うん」


「最初は、似た友達が欲しかっただけだったの。私…こんな性格だから、昔から友達があんまり出来なくて…。でも、川野君を見ている内に、段々気になって…ご飯も通らなくなった時もあった。それで、ある時気付いたの」


「な…何に?」



俺は恐る恐る聞いた。

だが、その次の言葉は俺にも分かっていた。



「私…川野君の事見てる内に…好きになっちゃったの」


「あ…あぁ」


「でも、川野君の性格…知ってるから……だから!お友達からでもかまいません!」




…ど……どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!!!



今の猫子の話を聞いて、俺は混乱した。

告白されたこともそうだが、〔いつもの自分ならどう対処する〕その事で混乱していた。


(ダメだ…何も出てこない!!。こうなったら…この前読んだ小説のセリフを…!あの恋愛小説でたしかすげぇ断り方があった気が…!えぇ…と)



「……川野…君?」


「お前のしたいようにすればいいさ。俺はちゃんと受け止める」


「にゃぁ!!!?」



(ってバカーーーーーーーーーーー!!!!!!!!俺のバカ!!!!よりにもよってこのセリフが浮かんでくるなんて!!!タイミング悪すぎだろ!!確かあのシーンは主人公の男が告白してフラれた時に悲しみを受け止めるために言った一言じゃないかあああああ!!)



「い…いいの?私で…いいの?」



猫子は、幸せな顔に涙を浮かべた。



(引き下がれない…えぇい!!!どうにでもなりやがれ!!!!)



「男に二言は無い!」





言っちゃった~~~~……




「ふ…ふぇぇ~~~…」



猫子は、嬉しさのあまりか、泣き出してしまった。



「ど…どうして泣くんだよ!?」


「だってぇ!嬉しいんだもん!やっと…川野君に認めてもらえたんだもん」



(認めたって……ヤベェ…本格的に引き返せねぇ)



「と…とりあえず泣き止めって。俺が泣かしてるみたいだろ」


「う…うん……。…うぇぇ~~」


「な……泣き止めってぇ」



猫子は困ったように涙を拭き続けた。



「無理だよぉ、涙止まらないよぉ…」


(ヤバイ…どうしよう)



猫子の頭が動くたびに、猫耳がピコピコと動いた。

それを見て、俺は文月の事を思い出した。



(こうなったら…文月と同じように!)



撫でる!



「(ナデナデナデ)」


「にゃぁ!!!???」



俺は、猫子の頭を撫でた。

それしか浮かばなかった…というのは、秘密だ。



「(ナデナデナデ)」


「んにゃぁぁ~~…」



撫でられた猫子は泣き止んだ。

その顔は和らいで、とても幸せそうな顔になった。



(凄っげ…)



猫子の髪はとてもサラサラで、文月の撫で心地とは、また少し違う感じだった。

それに、長くて細い髪なのに、指に全く絡まらなかった。

まるで上質なシルクを撫でているようだった。



(女の子の髪って、こんなに柔らかくて細いのか…)



俺は少しの間、猫子の頭を撫で続けた。

…それにしても……



(あ…暑い…)



さっきまでは忘れていたが、改めて考えれば今は7月…暑いのは当たり前だった。

さらに猫子の頭を撫でてるため、距離はかなり近い。そのため、物凄く暑かった。



「なぁ…暑くないのか?」


「少し」


「…少し…なんだ。」


「あ…暑いなら…どこかに行く?」


「そうだな」



そうして二人は、近くの喫茶店に入った。

だが…



「………」


「………」



二人は沈黙していた。

猫子は恥かしくて話せずにいて、俺はいつもどおりな感じだった。



(丈君…眉間にシワ寄せて…どうしたんだろう…)


(…一体…何やってんだ……俺…)



俺はアイスコーヒーを飲みながら頭を冷やして、やっと物事を冷静に判断できるようになった。

そして、今この状況をどうするか悩んでいた。



(やっぱ無理…なんて言えないしな~。男に二言は無いって言っちゃったし…でも俺が人と付き合うなんてありえないし…って言うか、学校のやつらにバレたらヤバイ…でも断ったら鈴鳴泣くだろうな~)



「う~ん」


「どうしたの?…難しい顔して…」


「少し、考え事しててな」


「考え事?」



(仕方ない、これが最善策かな)



「学校では、あまり関わらないでくれ」


「え?…学校…では?」


「あぁ。まぁ…つまり学校外なら付き合ってもいいって話だ」



(別に、付き合ったところで何か変わるわけでもないし、その内に鈴鳴も興味が薄れるだろう)



「うん、分かった。学校では、あまり話さないようにするね」


「あぁ、頼む」



こうして二人は付き合う事になった。

だが、この時俺は猫子の裏の性格に、まだ気付いていなかった。


そして二人はしばらく軽い会話をして、ランチをしてから、またおしゃべりをして喫茶店から出た。

意外と長く居座ってたみたいで、現在時刻は午後の4時だった。


おしゃべりと言っても、猫子が俺に質問をして俺がそれを返すという物がほとんどだった。

だが、時間を忘れるほど、猫子は熱く話しかけてきた。



「あ、もう4時か」


「本当だ…」



(もう少し…丈君と一緒にいたい…)



俺が時計を見てると、猫子が赤くなりながら言った。



「丈君!家に…来ない?」


「え?」


「もうしばらく、一緒にいたいの」



猫子の誘いに俺は少し悩んだが、断ることにした。



「いや、止めとく」


「え?…なんで?」


「文月を家に置いて来ちゃったから、早く帰らなきゃなんだ」


「……」


「ずっとほったらかしてたし、やっぱ文月が心配なんだ。また月曜日にな」 


「うん…じゃぁね。今日は楽しかった」



そしてそのまま、駅に向かって走って行った。



残された猫子は、拳を握り締め、怒りに震えていた。



「また文月…文月って……一体誰なの…文月って……どこの女よ…よくも私の丈君を…!」



ギリリ…と、歯が軋むほど、強く歯軋りした。



「丈君は渡さない……たとえどんな女でも・・・丈は、私のなんだから…!!」




続く。

…後書きって、誰も読まないのかな…?

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