表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々の記憶の中で、ただ君の平和を願う 〜戦乱の世で神の【記憶】を宿した少年と、天涯孤独の少女が世界の真実と闇に挑む物語〜  作者: 蒼宙 つむぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/28

4、バルドへイム王国(14)

昨日、投稿が上手くできていませんでした。

すみません。


ここからエルサの心が闇に…

14.束の間の幸せとスタンピード(1)


 ゴン爺様から「赤い糸」の話を聞いて“うかれぽんち”はエルサです。

 翌日、グランツ様より次の休日に家に行きたいと申し入れがありました。

 これは期待していいよね?

 期待しますよ?

 期待します!


 休日の朝、グランツ様が正装で来られました。手には真っ赤なバラを持って。

「ようこそお越しくださいました、グランツ様」

「あ、ありがとう、エルサ。今日も、とても、か、かわいい」

「か、かわ!ん“ありがとうございます」

 なんとか挨拶の口上を述べ、客間へ案内する。

(えっと……あのバラはいつもらえるのかしら?)

 花束が気になり、ちらちらと視線が向かうが、いただけそうな空気でもない。

(ん?これは……もしかして私へのものではないのかしら?期待しすぎはだめね~)

 と一人反省会を終えた時、父ゴードンと姉のソフィアが入ってきた。

「グランツ、今日は何の用かな?」

 ゴードンは険しい顔に青筋が立っている。後ろのソフィアも眉間に皺が寄っているようだ。

「そ、その!エルサ嬢との婚約を申し込みたく!」

「早い!寝言は寝て言え!」

「お父様。少し落ち着いてください。グランツ様、エルサに申し込みはお済で?順番をお間違えにはなっておりませんよね?」

 扇子で花束をさす姉が怖い。

「!!!すまない!エルサ!」

 ガバッと花束をもって立ち上がり、エルサに膝まづく。

「俺と!結婚してくれ!」

「はい!」

 勢いよくプロポーズされたので、勢いよく返事をすると、ゴードンが待ったをかける。

「……はあ、エルサ、いいのか?こいつはロマンスを理解しとらんぞ」

((お父様もね!))

 娘二人に心の中で即ツッコミされているとは思いもしないゴードンはさらに話す。

「エルサ、なにもそんは早くに結婚しなくても……いや、そもそも結婚しなくても……」

「いいえ!私はグランツ様と幸せになりたいのです!」

 逆プロポーズにも聞こえる言葉に真っ赤になるグランツ。その姿に少し頼りなさを感じるもゴードンとソフィアは思った。

((エルサが幸せなら、いいか))

 とことんエルサに甘い親子である。


 その後、あっという間に婚約を交わし、あっという間に結婚式を迎えた。

 ドレスは、母サツキのものを手直しして着ることになった。

「エルサー!お嫁に行かなくても―」

(筋肉でむさくる……ん“!親ばかなお父様!号泣にもほどがありますわ。修羅のお名前はどうしましたの?)

 ソフィアはゴードンの号泣にドン引きだ。

(それにしても……)

「エルサ、綺麗よ。お母さまのドレスもよく似合っているわ」

「お姉さま。ありがとうございます。でも、ごめんなさい……」

「ん?」

「私が先に着ることになり……」

「……それは、嫌みかしら……?」

((ひっ!!))

 辺りが一瞬凍りつく。

「違います!ツツミ様はお忙しいからなかなかお時間取れませんし……本当ならお姉様が……」

「/////」

 部屋が一気にサウナ状態になる。

 そして、また一気に凍りつく。

「ツツミ……だと?グランツの次は、ツツミか……」

 修羅の名前は本当だったようだ。

「まだ、そのようなお話はございませんので……」

 蚊の鳴くような声がソフィアから漏れた。

「まだ?」

 修羅から般若に変更もあるかもしれない。

 ツツミ伯の無事を祈る一同だ。


 この騒がしい一行も「時間です!」と叫ばれて静かに式場へ移動する。

 王城内のチャペルだ。

 通常、王族以外は挙式できないが、国王陛下の取り計らいというごり押しで可能となった。


 バージンロードを歩くエルサは幸せそのものだった。

 初恋の相手のグランツとの挙式。世界がキラキラと輝いている。

 そして、祭壇前のグランツも光り輝いている。

「まるで王子様だわ……。王子……様……」

 ぽつりとつぶやいた自分の言葉に疑問を持つ。

(昔、王子様って……言った?)

 疑問に思うも、グランツから差し伸べられた手に思考が戻り、司祭様に向き合う。

「今ここに光の神の元、二人の婚儀を執り行う。異議のあるものは……」

「異議は認めん!」

 国王様、司祭様の言葉を遮る……。司祭はあきれ顔だ。

「……ということですので、お二人の結婚の口上を賜り、婚姻を結びます。グランツ様、エルサ様」

「はい。私、グランツ・バルディーニは永遠にエルサ・バルデックを愛し、永遠に離れないことを誓います」

「私、エルサ・バルデックは永遠にグランツ・バルディーニ様を愛し、永遠に……永遠にこの手を離さないと誓います」

「ここに二人は夫婦となりました。光の神からの祝福を」

 司祭様が持つ鐘が大きく響き渡り、大歓声がおこった。幸せの絶頂を感じた。

「この幸せ、ずっと続くといいな」


 心から願ったエルサの言葉は……神に届かなかった。


ここからはさらにエルサが闇に飲み込まれていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ