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バレたら恨まれそう

「その……なンだ?」

「私達だけで良かったの?」

「他の四人が来られないって言うんじゃあ仕方ありませんよ」


 信じて貰えないかもしれないけど、なんと今日は『夢幻泡影』の四人が不在。

 なんでも、自分たちの所属する国の王様から晩餐会に呼ばれちゃったんだって。

 で、一往復限りの俺の家直通の魔法陣を、『無頼』アメノサペアに渡したらしい。

 という事で、今日は珍しく『無頼』さんとアメノサさんの二人しか来てない。


「それにしても、お腹空いた……」

「匂いが美味そう過ぎるンだよ……」


 そんなわけで、二人を外食に連れて行くことに。

 まぁ、本当は全員で行く予定だったんだけど、そこはそれ。

 予約とかしてなくて良かった……。

 人数四人分を無駄に払うことになってたよ。危ない危ない。

 ちなみに二人には、それぞれフード付きのパーカーを被って貰ってる。

 それだけで結構獣耳は隠れる。

 尻尾は……無理やりに押し込んでます、はい。


「アルコールの飲み放題は付けます?」

「当たり前だろ」

「私はいらない」

「誰かが付けると全員分頼まなくちゃなんですよ」

「ぶぅ……」


 ちなみに当然の様に連れてきたのは食べ放題のお店。

 アメノサさんはそこまでだけど、『無頼』さんが食べるからね。

 ま、ここならアメノサさんが楽しめる物もあるさ。


「じゃあ、注文しますよ?」

「おう」

「任せる」


 というわけで、焼肉クィーンの食べ放題……始まります。



「とりあえずビール」

「私は……コーラ」

「俺は黒烏龍茶でっと」


 まずはドリンクの注文。

 そして、焼肉と言ったらまずは定番のタンでしょ。

 タンは人数分っと。

 あとは……まぁ、適当に頼んでおいてもこの人らなら食うでしょ。

 という事で思いついた物を片っ端から注文。

 

「カケル、米ねぇか?」

「ありますけど……」

「頼んでくれるか?」

「はい」


 バカな!? 食べ放題でご飯を頼むだと!?

 そんなの僕のデータには無いぞ!!?

 いやまぁ、肉と米の組み合わせを叩き込んだのは俺なわけですけど。

 ま、いっか。

 好きに食べて貰うのが一番美味しいし。


「アメノサさんはご飯は?」

「頼むとそれだけでお腹一杯になるからいらない」


 うんうん、アメノサさんは分かってるね。

 俺と同じ考えですわ。


「ちなみに普通のご飯以外にものりたまご飯とかとろろご飯とかありますけど?」

「のりたまご飯をくれ」

「了解です」


 よし、最初の注文終わり。

 ――さて、と。


「アメノサさん」

「?」

「デザートの食べ放題も付いてるので、楽しみにしておいてくださいね?」

「今食べる!」


 ステイ。アメノサさんステイ!

 どこぞのエルフみたいな事言い出さない!

 あなた、国の宰相なんでしょ? Intを下げるな。


「肉食ってからだろ、普通」

「ですよ?」


 『無頼』さんからも諭されてるし。


「……そうする」

「ちなみに飲むデザートとかもありますからね?」

「それは飲み物だから今頼む!!」


 ……まぁ、いいか。


「どれがいいです?」

「う、悩む……。と、とりあえずイチゴミルクムースで」

「了解です」


 どこぞのエルフなら迷わずに、


「全部!」


 とか言ってただろうな。

 その点アメノサさんはちゃんと弁えてるよ、うん。

 ちなみにネタバレだけど結局全部の飲むデザートは頼みます。はい。


「……なぁ、なンだこれ?」

「? 配膳ロボットですけど?」


 で、注文していた肉たちが届いたんだけど、店内を動き回る配膳ロボットがテーブルまで持って来てくれてさ。

 それを不思議そうに、『無頼』アメノサ組が見つめてるんだよね。


「あー……決められた行動をするゴーレムみたいなもんです」

「へぇ……」

「お肉を取ったらボタンを押してください」


 で、持って来てもらった肉を受け取り、ボタンを押して配膳ロボットが帰る様子をじっと見つめる二人……。

 そんなに変です?


「どうやってここの注文だって判断して、どうやってこの場所を把握してンだ?」

「人にぶつかって無いのも凄いし、あのゴーレム同士で突っかかったりもしてない……不思議」


 あのー……焼きますよ?

 まぁいいか、焼いちゃえ。


「!!?」


 網に肉を……先鋒のタンを乗せて焼ける音がした瞬間。

 二人の首が一斉にグリン! と網の方へ。

 怖いっての。


「焼けるまでの間にタレを取り皿に出しますよ」

「おう」

「よろ」


 お皿に、レモンダレ、焼肉のたれをそれぞれ入れましてっと。


「今焼いてるタンはレモンダレで食べてください」

「最初は塩でもいい?」

「構いませんよ」


 なんてやり取りをしている間にタンが焼けますよっと。

 薄いからね、すぐ焼けるんですよ。


「はいどうぞ」

「ありがと」

「わりぃな」


 構いませんって。

 何故かは言わないけど、焼肉を焼くのは慣れてるので。

 なぁ、姉貴?


「じゃあ……いただきます」


 という事で食べ放題焼肉……始まりますわよ!


「うンめぇ!」

「噛むとジュワッと肉汁が溢れる……」

「やっぱタンは美味いですよねぇ……」


 あのコリッとした歯ごたえがいいんよな。

 高めの牛タンもいいけど、食べ放題の歯ごたえのあるタンからしか得られない満足感が多分あるはず。


「レモンダレの酸味があってかなりサッパリ食えるな!」

「塩だけでも十分美味しい」

「どんどん焼けますからね、遠慮しないで食べてください」


 俺も自分の食べたい肉を食べるために二人を巻き込むからね。

 肉を焼く係くらい引き受けますわよ。

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― 新着の感想 ―
アメノサさんと無頼さんだ。 匂いが強めの焼肉に獣人の二人とは結構意外だったりします。とはいえいつもの四人にバレたら戦争になりそう(笑)
あー食べさせ甲斐のある2人だ… 嬉しい
アメノサ組うれしい!本当にうれしい〜!!!来週も楽しみです、ホント楽しみ…(語彙力無いなった…)
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