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04 邂逅

ブラックウォールウルフの巨体が迫る最中


魔物の血の匂いと木や地面が爆ぜる爆音

獰猛な獣の息遣いと確実な死の匂い。


スルトは幻獣である2人を逃そうと、

最後の魔力を本に込めた所で突然暗転した。


先程まであった筈の死を知らせる、

凶悪は音は今はなく静寂と少しの土の匂い、

ひんやりとした空気が辺りを包む。



自身の身体を確かめるも、

予想した様な致命的な傷は無く、

逃げ回った切り傷程度だ。


2人を逃す為の

切り札の魔法が発動した様子もない。


「?」


2人の召喚獣は、何故だか影の中で

ピクリとも動かない。

眠っている様だ。


「あの世についちゃったのかな…ハハ」


無事な2人に安堵した所で、

冷静に状況を調べてみると、

うっすらと周囲が見えてきた。


「洞窟?遺跡?」


この周辺では報告にも文献にも無いはずの

ダンジョン?遺跡

記憶を辿ってみても聞いたことはない…

フラムトリア冒険者ギルドでも未発見であろう遺跡。



「未発見の遺跡?」


まさか無意識に遺跡の仕掛けに触れたのだろうか?


内部を観察すると、

精緻なレリーフの施された人工的な

遺跡の様だが、

灯の無い状況でうっすらと明るさがある。


どうやら壁自体が発光している?

三方は壁、背後には暗い通路の先に

行き止まり。

不思議と怖さは感じない。


「どここから入ったんだろう…」

シンと静まった遺跡に声がこだまする


そこで気がついた

「西門と同じレリーフ?」

西門に施されたレリーフと同じ様に見える



『待ち…ぞ』


ビクッ

暗闇から凄まじい魔力が溢れ出す。

「何かいる…」

『〇〇者よ、我…元に。恐れなく…もよい』


言葉に魔力が乗っている…

引き寄せられる様にスルトは奥へと進んだ。


ーーーーーーーーーー

祭壇


広い部屋、通路の最奥。

一段上がった部分の壁面に

彫像の様にそれは存在した。


白磁の肌に虹色の瞳

腕は僅かに鱗の輝き

黒い漆黒の髪

禍々しいツノ



ソレを囲む様

周囲には赤く発光する魔法陣?

何より正面のソレから放たれる圧倒的な

存在感。


景色が歪む。

魔力だろうか?何かの力かも知れない。



控え目に言っても漏らすレベルだ。


「えーっと、助けてくれたのかな?」

『うむ、まあそうなるな』


ぱああ

笑顔が溢れる。


少年は無造作に魔法陣に踏み込んで

その彫像の様な存在に駆け寄って


バキンッ

瞬間何かの砕ける様な音


「ありがとう!!」

と言って抱きしめてしまうスルト


『ビクッ』

瞬時に真っ赤になる白磁の肌


『ーーーーーッ!』


どどど、どうなっておる!?

結界がある筈じゃが(汗)

こ奴効いておらぬ様じゃ


儂を縛り、他者を拒む太古の結界。


「あれ?キミは幻獣なの?」

『そ、そんな様なものじゃ』


『お、おまえを助けてやろうと思うてな』

ドキドキ


『ぬしは召喚術師であろ?』

バクバク


『では、今から言う通りにせよ』

キュッキューン


顔色が…虹色みたいに目紛しく変わる

女性にスルトも 


あっ不味かったかなヤバイ


なんて思いながら。



『我が名はティアマット、原の海にして

最古の幻獣神』


まだティアマトの頬はピンクだ。


『契約の儀をとり行う』


『ひざまづいて、口づけを…』


手を差し出すと、

スルトは両手でがっしりと顔を掴んで 


【口】にキスしてきた。


ファーストキスだった。


『!!?』


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