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国王
休戦協定は破られついに奴らが攻めて来た。
私の妻は敵軍の大将の娘だ。
交渉役に使うしかない。
こちらには小さな孫もいる。
血を分けた孫というものは例えバンパイアであろうとも可愛いはずだ。
妻と側近が交渉に行ったがすごすごと帰って来た。
攻撃は止まず、バンパイア軍は王宮に近づいてきた。
妻と側近を再びバンパイア陣営に行かせ望みを聞こうとしたが、人類の滅亡しか望んでないという。
私達人類がどれほどお前の娘を丁重に扱い贅沢させてやって来たか。
私は怒りで頭がおかしくなりそうだったが必死に耐え、戦況が好転するのをひたすら祈った。
祈りは通じた。
たった一人の勇者の登場によりバンパイア軍は壊滅の追い込まれた。