表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人質の娘  作者: 青木りよこ
6/11

国王陛下の側近

国王陛下が騎士団長の家を尋ねられ、件の娘を見初められた。

十五年前の因縁の娘を。

唐突な休戦から十五年が経つが、未だあちらからの接触はない。

もう既に奴は他界してしまったのではという者もいるが、不死者が死ぬというのはどうしたことか。

我が軍は着々と戦への準備を整えてはいるが、人類が奴らに勝てる見込みは非常に薄い。

あの小娘を国王陛下の妃として迎えるのは、娘を大切に育てよという奴の言葉への最大の報い方ではないのか。

この国で一番位の高い女性になるということなのだから、これ以上のもてなしはないと思われる。

国王陛下のいつもの我儘には辟易したが、ひょっとしたら一番いい方法なのかもしれない。

どうせ誰の言うことも聞かぬお人だ。

あの娘を妃に。

ついに人間でないものが王家の血に加わるわけか。

もうどうにでもなれ。

取りあえず騎士団長の養女として迎えよう。

あの男は実直で王の外戚になったとしても権力を持つことはないだろう。

それだけが不幸中の幸いだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ