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義理の兄妹になっても僕らは両想いなので、学園でも家でも隠れて付き合うことにしました。  作者: まさな
■第三章 紫陽花の季節

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●第五話 誕生日のプレゼント

 葵と二人で、ケーキの上のロウソクを吹き消す。


「「「お誕生日、おめでとう!!!」」」


 翌日の日曜日、僕らはリビングでお誕生日会をやった。わざわざ真理亜さんがホールケーキを作ってくれたので僕も感激だ。去年は父さんが買ってきてくれたショートケーキ二つだけだったからな。


「「ありがとう」」


 僕と葵はちょっと照れくさく笑い合った。


「ローストチキンやサラダもあるから、しっかり食べてね」

「肉、うめぇ」

「あらあら、真夜ちゃんったら、主役の二人が手を付けるまで待ってあげればいいのに」

「まあいいじゃないか、それだけ真理亜さんの料理がおいしくて待ちきれなかったってことだしな」

「あら、一馬さんったら、ふふ」


 凄いな、父さん、そんなセリフをさらりと。これが二回も結婚した男の実力か。


「葵、アタシからは猫のぬいぐるみな」

「わぁ、真夜さん、ありがとう」

「悠真にはほれ、精密ドライバーだ。前に欲しいって言ってただろ」

「ええ? 高かったんじゃないのか?」

「いや、千円してないから大丈夫だぞ」

「そうか、ありがとう、真夜」


 父さんからは万年筆、母さんからは手帳をおそろいでもらった。彼女とおそろいというのも仲がいい感じで嬉しい。もっとも、みんなはそんなことは知らずに兄妹としてだろうけど。


「じゃ、葵、僕からはこれなんだけど、ちょっと開けてみて」


 最初に本を渡しておく。


「あ、これは文庫本かな」


 触っただけで彼女は気付いたようだ。


「芥川龍之介だけど、いらないようなら別のプレゼントがあるから」

「ううん、これをもらいます。本当にありがとう」


 葵は微笑んでくれた。


「葵は悠真に何をあげるの?」


 真理亜さんが聞く。

「うん、私、悠真くんに曲を演奏してあげようかなって」

「へぇ」「おお、いいじゃないか」

「ダメかな?」

「いやいや、そんなことはないよ。嬉しいな」


 葵が自分で選んで決めてくれたものだ。何だって嬉しいに決まっている。


「良かった……。じゃあ、弾いてみる。練習時間が一週間だけだったからちょっと失敗しちゃうかもしれないけど……」

「「「大丈夫大丈夫」」」


 みんなでうなずき、葵を勇気づける。


「葵は昔、ピアノを習っていたのよ」

「へえ」


 リビングに置いてある電子キーボード、真理亜さんのかと思ったが、葵のだったようだ。


「じゃあ、弾きますね」


 葵が鍵盤の前に座り、音を調節してから、弾き始める。


「「「おお」」」


 滑らかな指使いで、CMで良く聞くテーマソングが流れ出した。


「たとえ君が忘れたとしても♪ 私は追い続ける♪」


 真夜がそれに合わせて歌い出す。葵と真夜が笑顔で目を交わし、それが僕の誕生日プレゼントだと思うと、なんだか幸せな気持ちが胸の辺りからこみあげてくるのだった。

ちょっと区切りをミスったので今回は短いです。

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