第1章 閑話その1といきましょう
プリミエルさんはおちゃめ。
「行ってしまわれましたか」
先程、彼が驚かなかったので私が少し拗ねていると、彼はとても意外そうにそんなこと感じるんだなと仰っていました。
私はそんなに表情に乏しいのでしょうか。
私としてはとても丁寧かつ印象よく対応しているつもりなのですが、彼にはそうは見えないようです。私はこんなにも表情豊かなはずなのに。
どうしてなのでしょう? 全く。
あ、しかし彼は数十分程たった頃から少し、いえ、かなり態度が変わりましたね。
どうしたのでしょうか? 人格が飛んでしまわれたのでしょうか。いえ、それでしたら朦朧としてぼーっと立っているだけなので違うのでしょう。
具体的にどういう風に変わったのかといいますと、何か物体……、像としましょうか。えれふぁんとではありませんよ? すたちゅーの方です。それでその像とお話をして話していくうちにだんだん像が何を感じているのか分かった!みたいなかんじです。
分かりづらいでしょうか?
ふふ、プリミエルジョークです。
二重で分かりづらいですか?
それがまたいいのです。
……べ、別に貴方様の為の説明じゃ、な、ないんだからね。(棒)
私はツンデレというやつもしっかりできますよ。
表情に乏しい訳では無いのです。
まぁ、それは置いておいて本当の例えを申しますと動物に話しかけていてだんだんとその動物が何を思っているのか理解できるという風でしたね……。
あ……私は彼に動物か何かだと思われていたのでしょうか……?
……とても釈然としないです。腑に落ちません。私はれっきとした女神ですよ。動物か何かではありません。
彼は私をどういう風に見ていらっしゃったのでしょう?
そう言えば、彼は途中から何か哀れむような視線で私を見ていらっしゃった気がするのですが、気にするだけ無駄でしょうか…?
無駄なのでしょうね。では、気にしないでおきましょう。気にすると何故か胸のあたりがチクチクするのです。
これは身の危険を感じるので気にしない方がいいのでしょう。
さて、彼も行ってしまわれましたし、私もやることが沢山あるのです。他の死者の案内が沢山残っているのです。彼は特別でしたが、他の死者の方々は違うので、少し気に引き締めましょう。
では、最後に彼が1番ノリよく突っ込んでくださったボケを練習して次に生かしましょう。
……いえ、決して、決してノリがいいとか気にしているわけではないのです。決して。
重要なので3度言いました。
とりあえず練習あるのみです。しっかり身につけておきましょう。では……
………いってりゃ……痛い……舌を噛みました……。
い、言わせねーよ汗
キャラ崩壊なんて言わせない。