ばけぶたブー
池袋に一匹の豚がいた。
立って歩いていた。
昼間だった。
化け物だ。
本当は「ばけぶた」。
名前は「ブー」。
ブーは裸で歩いていた。
ピンク色の豚だ。
ブーは薬局に向かった。
池袋の北口近くだ。
ブーは間違えてコンビニに入った。
客が全部逃げた。
ブーはコーヒーを取った。
店員も逃げた。
ブーはコーヒーを全部飲んだ。
冷蔵庫の中のコーヒーは全部ない。
ブーは小便をした。
ブーは歩いた。
ブーはコンビニから出た。
池袋はバカ騒ぎだ。
通行人がどんどん逃げる。
ブーは安ホテルに入った。
ホテルマンが全部逃げた。
ブーは鍵を勝手に取った。
402号室だった。
ブーは部屋に行った。
ブーは小便をまた出した。
部屋は小便まみれだ。
ブーは鳴いた。
「ブヒ。」
ブーはユニットバスに入った。
ブーはばけぶただ。
ブーは湯船に入った。
ブーは糞をした。
ブーの糞はどんどん出る。
部屋が爆発した。
安ホテルが爆発した。
池袋駅北口前は糞まみれだ。
安ホテルは糞の山になっていた。
頂上にブーがいた。
ブーは鳴いた。
「ブヒー。」
ブーの腹が爆発した。
豚肉が糞の山の頂上に転がっていた。