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ぐりんぐり~んぐらすおぶほ~む①

作者: ラシオン

佐々木が朝起きると、ラジオから、

「北ピョンヤン共和国社会主義連邦とサハリン共和国は、

米帝国主義から貴国を保護しました。

しかし安心ください。

貴国の文化、社会制度を尊重し、

通貨は円のままです。

スターッバックスコーヒーも

マクドナルドも

ケンタッキーフライドチキン

も全てあります。

音楽も書物も全て米のも自由です。

我々は、それほど狭い気持ちはありません。

我々は寛容です。

非関税障壁とか、思いやり予算など

要求しません。

カデナ基地は、

北ピョンヤン社会主義連邦が駐留し、

三沢基地はサハリン共和国が駐留します。

横田基地は、貴国自衛隊と

我々の3国が共に助け合って、

米帝国主義の攻撃に備えます」

『なんなんだこれは?」


チャンネルを変えると、落語をやってる。

「そこで死神が枕元に来ると、くるっと

布団を、さかさまに・・したんですね

・・

さらにチャンネルを変えると、

カラヤンがベートーベンの運命をやってる。

さらにチャンネル変えると、

トム・ジョーンズ特集やってる。

サンダーボール作戦のテーマ

ユ・ア・レデイ

そして、思い出のグリーングラス

その時、

ピンポーン、スーツ姿の女性が立ってる。


「生命保険ならいらねえよ」

「国勢調査に来ました」

「それもいらねえよ」


「佐々木さん、ちょっと事情がよく

飲み込めていらっしゃらないので

私が出しますから、そこの喫茶に行きません?」

見ると、22~3ぐらいに見える美形だ。

「今日から日本は大日本社会主義連邦に

生まれ変わりました」

「え??」


『今日は娘も友達と遊びに行ってるし、

暇つぶしに、この頭おかしい女からかって

やるか』


「佐々木さんはハンサムだから

さぞ、もてるでしょ」

「うん、東大とイケ面で女には

不自由しませんでした」

「ご家族は?」

「女房と娘が一人、

娘は応援女学園に行ってる」

「市蛾尾の?」

「よく知ってますね」

「私もそこでしたから」

「じゃあ、お尋ねしますけどね、、、

余り知られてない、応援の事何か」

「卒業生で海外青年協力隊で

ホンジュラスに行きました」

「JIKAとしてでしょ?」

「いえ、一般隊員です」

『信じられんなあ、うちの娘が行ってる

超名門高に、そんな下っぱで行くなんて

面汚しだな」

「その人はどこの大学ですか?」

『バカ田大学政経学部です」

「へ、うちと、どっこいどっこい

じゃないか!』

「就職した人もいますよ」

『100%進学じゃないのかよ』

「どこへ行ったんだ?」

「ソープランドです」

『もう勘弁してくれよ』

「ウチの学校はですね、

恵まれない人に愛の手を

というのがモットーで

ホンジュラス行った人は

修学旅行で行った中南米で

ニカラグアやガテまら

あとレボリュションやった所

ご存知ですよね、、、

その中でも、ホンジュラスは

特に悲惨で、卒業すると同時に

志願したんです」

『バカか、そいつは

それに修学旅行はそんな汚ねえ所

パリとかスイスじゃないのか』

「ソープランド行った人は

条例で唯一18から働ける

熊本へ行ったんです。

高級店をすすめられたんですけど

それじゃあ、肉体労働者とか

年金暮らしの、お年寄りとか

来れないから、女の私が言うのも

なんですが、性の捌け口として

身を捧げたんです。

二十歳になったら、大阪の飛田町

なみなみ横丁へ行って、

「お金にきゅうきゅうな人には

また女の私が言うのなんですが

タダでやらせたんです」

『肉便器どころか、公衆便所かよ』

「ちなみに、あなたは何処の大学出たんですか?」

「理Ⅲです」

「医者にならなかったんですか?」

「いろんな世界を見たいので

今は総務省に籍をおいております」

『キャ、キャリアかよ』

「うちの学校はですね、

卒業式のあとプロムがあるんですね」

『ほ、本物だ!!』

「ソープランド行った人は

「浮浪者を連れて来たんです」

「なんだって!部屋中臭くなって

「折角の思い出のプロムが台無しじゃないか!?」

「そしたら、みんな拍手したんです」

「うちの学校は半分が医者の娘なんです、

臭いだの汚いだの言ってられないんです」

そう言うとサット伝票を持って足早に

去った。

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