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コンプレックスな反逆者たち  作者: ゾンビ―鈴木
第一章・剣と魔法の世界編
4/114

感動の再会?

ここからが異世界編です。主人公たちの名前も明かされます。ここから主人公たちがどう動いてくるだろうか。

それでは、第一章・剣と魔法の世界編のはじまりはじまり~

  Side:???


 やはり負けてしまったか。


 当然だ。いくら我の力とはいえ、それを人間の体で扱い切れるかどうかは別だろう。


 最高の状況を狙って闘いを起こしたというのに負けてしまうとは。


 とはいえなかなかの善戦だった。


 しかし、まさか神が彼らを生かして異世界に送るとは。


 本来は我が助けるはずだったのだが、いやはや驚いた。


 彼らもあの様子だと諦めるつもりはなさそうだ。


 いずれ彼らはさらに力を使いこなし、また神に挑むのだろう。


 ならば、少しは彼らに力でも貸そうか。


 だがその前に、我が要求した神の亡骸を手に入れなかった以上。











 ペナルティは課してもらうぞ。









  Side:藍


 ……ここはどこだ? さっきまでどうやら気を失っていたようだが……

 と、オレは体を起こし辺りを見回した。ここは……


 


 ……森のど真ん中だ。




 ……あれ? ここどこ? 何で森の中!?

 あれ? オレの記憶が確かならオレさっきまで神と戦ってたよな?

 いやいや落ち着け! 落ち着くんだオレ。昔読んだおとぎ話じゃないんだから、確実に何かがあったはずなんだ!

 よし。落ち着いて思い出してみよう。たしかオレはあのとき…… 




 神に戦いを挑む。

    ↓

 しかし負けた。無残にも敵わなかったな。

    ↓

 だが、諦めないと踏ん張っていた。オレたち三人で。

    ↓

 神が急に笑いだした。いったいどうしたんだろうか。

    ↓

 いきなり笑ったかと思えば「異世界にいってもらう」とか言い出しやがった。

    ↓

 そして変な穴に吸い込まれる。

    ↓

 現在、森の中にいる。




 うんうん、なるほどなるほど、そっかそっか。

 ははははは……………………


「……ってふざけんなああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 だからと言ってなんで森の中なんだよぉ!!

 なんてことしやがったんだ、あの神! 予備知識もなしに異世界へ送るってどこのサバイバルだよ!

 しかも何か宣戦布告のようなことも言ってた気がするし。どうしろってんだよ! 

 もう憤るしかないんだが……


「む、今の声はシアンか? 何か若干違う気がするがまさか……」


 ……え? こ、この声ってまさか、


「マゼンタ! マゼンタもこの森にいるのか!」


 ……間違いない。オレの仲間であったあの赤黒い肌の筋骨隆々の男。マゼンタの声だ。

 なんか若干少しくぐもった感じに聞こえるが、マゼンタの声だ。


「マゼンタ! そっちにいるのか!?」

「む、今度は間違いない。シアンの声だ! そっちにいるのか!」

「マゼンタ!!」


 オレはマゼンタの声がした方へ走る。


 ってかなんだよマゼンタ。オレの声がいつもと違う感じってどういうことだよ。むしろそっちの声がなんか違和感があるけど。

 しかしこの状況、仲間に会えるのはうれしいものだ。もしかしたらイエローもここにいるのか? だったらマゼンタと感動の再開を果たした後に探しにいこう。

 オレは痛む体に構わずにただひたすらと声がした方へと走り続ける。


「マゼンタァ――――――――ッ!」


 また、オレは叫んでいた。喉が痛くても叫ばずにはいられない!


「シアン!」


 向こうも同じのようだ。

 しかし嬉しいものだ………マゼンタも感極まっているのか! うれしいよマゼンタ! 今まで悪友とか呼ばれていたのに、こういう時に心配してくれるなんて。

 と、声の感じからしてそろそろ距離が近づいてきたようだ! 周りのでかい植物を通り過ぎてオレは走り続ける。


 いざ感動の対面!


「マゼンタァ――――――――――ッ!」




 


 ……はずだったのだが。






「「……え?」」




 しかし目の前にいるのは赤黒い肌は同じであっても、筋骨隆々ではない、それどころかお腹や二の腕がとてつもなく太っていた……

 ……マ、ゼンタ?


「お前誰だよ!?」


 ……なんか別人になってる!?

 

 ちょっと待て! これはさすがに落ち着くことができない。再会した仲間が肥満体系だなんて、どう見ても納得できない! しかもさらに体が大きくなっているし……


「お前の言いたいことはわかるが、俺はマゼンタだ。というか……」


 え、やっぱりマゼンタ!? いや確かに顔つきとか、他にはいそうにない赤黒い肌とかはマゼンタだけだろうが、いくらなんでも変わりすぎだろ!


 と、オレが混乱している最中マゼンタは続いてなんか言う。


「……お前もか……」


 ……ん? お前なんかぐったりしていない?

 何が言いたいんだこいつ。


「いや、何が『お前もか』だよ。別にオレは太ってないし何の異常ないし、というかどうしちまったんだよお前!」

「……シアン。お前、自分の体をよく観察してみろ」


 あ? なに言ってんだお前。

 なんかさっぱり意味が解らんが、言われた通りに自分を観察する。

 まったくなんだよマゼンタ。お前どうしちまったんだよ、お前らしくもない。自分を観察しろって、別にオレは太ってるわけが……






     


 ……あれ?


 違和感。

 あれ?


 オレってこんなに手ちっちゃかったけ?

 それに足も何だか短いような気がする。

 それに何だか自分の頭ってこんなにちっちゃかったっけ?

 っていうか……












 …………オレ、全部がちっちゃくなってね?


「え……えええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??」


 なんでええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?

なぜこんな姿になったか。それは次回へ

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