サマンサ2
最初の探検からアメリカに戻ったブラウンの家族が住む自宅にはジョンという犬がいた。サマンサが常にかわいがり溺愛していた犬だ。
あの日、ジョンはサマンサが学校に行っている間に毒入りのハンバーガーを食べさせられ死んだ。不審人物による毒入りハンバーガーによる犬殺しが頻繁に発生していた時期であり、この事件の巻き添えを食らったサマンサはジョンの亡骸を抱きしめ、泣きながら犯人を呪った。必ず見つけ出してやる。
激しく唇を噛みしめ、涙が溢れ赤く充血した瞳に憎悪の光が怪しく輝いた瞬間、サマンサの身に異変が生じた。その瞬間、まばゆい光とともに時間を逆行した。
まさに犯人が毒入りハンバーガーをジョンに食べさせている光景がサマンサの目の前で起きていた。サマンサは叫び声をあげながらジョンの口からハンバーガーを力の限り取り上げた。そして犯人の顔をしっかり記憶した。犯人は急いで走り去ったが、サマンサの目撃情報により逮捕に至った。ジョンも死なずに済んだ。
この事件がほぼ1日でスピード解決したとき、サマンサは現在に戻ってきた。
ジョンの生きている現在に14歳のサマンサは戻ってきた。その時、なぜか肉体は10歳加齢しており見た目が20歳代に成長していた。国はこの事件によりオーパーツ0の存在を確信した。世界平和機構はオーパーツ0と認定した。
サマンサの持つ特殊能力は世界の非常事態の際、活用されることが国家を統治する世界平和機構により秘密裏に承認された。
ちなみにサマンサの能力の発動条件は、おそらく近しい存在が命の危険にさらされたときに発動すると考えられる。
ブラウンには世界平和機構から、これまでの違反行動を不問にする代わりにサマンサを国の監視下に置くことを認めさせた。それは、国家を揺るがす緊急事態の際、サマンサの能力を使わせる条件のもとに今後の人生の自由を寛容するとの内容だった。
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