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『96話 古城35』

『96話 古城35』



 俺の何気ないオリオンについて言ったら、冒険者は話を続けてくれて、


「勇者オリオンはエピック国で最強のパーティー、破滅の団を率いるのは、我がカイザール国でも良く知るところです。それは誰も否定しません。ただ聞いた話では、破滅の団かおかしいらしいのです。ロメーロが抜けたからなのか、ギルドからの依頼を全部失敗しているのだそうで、どうして不調になったか原因不明だそうです」


「不調の原因はロメーロ様がいないからでは?」


「多分な」


 多分なと軽く答えたが、確実に俺がいないからだ。

 それは確実だった。

 やはりというか、オリオンは苦戦しているかと、話を聞いて実感する。

 あまり無理はしない方がいいけどな。


「エピック国でも困っているそうで、あまりにも失敗するようならSランクからランクを格下げしかないとか。まさかですよね、あの勇者パーティー、オリオンがそこまで落ちるとは誰も考えてもみなかったと聞きました」


「オリオンが依頼を失敗したか。まぁ考えられなくもないが」


「ロメーロ様を追放したからです。間違いない、ざまあみろです!」


「オリオンがもし帰ってこないかとロメーロに言ってきたらどうするのです、破滅の団に復帰ですか?」


 俺が破滅の団に復帰と聞かれた。


「ないな。復帰はない。言ってくることはあっても、復帰はない。今の俺はアスカもいるし、勇者パーティーとやるよりも、自由に冒険したいという気持ちがある」


 帰ってこいというのは、さすがにないとは思うものの、絶対にありえなくはない。

 なぜならオリオンは自分が全てだからで、自分が勇者パーティーで最強になるのなら、今さらでも俺を利用するからだ。


 俺が実は器用富豪スキルで規格外なのを理解したなら、俺を利用して自分が最強になるようにする。

 それがオリオンだ。

 自分意外に誰も興味がない精確をしており、自分が一番可愛いのだ。


 そんな性格はパーティーにいた時にわかった。

 他にも大賢者ボーデンに関しては、彼は自分が一番だとも思っているふしもあった。

 オリオンよりも自分が上だと。

 魔法も使えるボーデンは、オリオンとライバル関係にも成りえる。

 上手くパーティーが進んでいるなら問題にならないけど、いったん失速したなら、ケンカになる可能性もある。

 オリオンとボーデンがケンカにならないと良いと思う。


 タンカー役のクランクも疑問だな。

 普段は自己犠牲をして、みんなの最前線に立っているのはパーティーから評価されるべきだが、それができなくなったなら、多大なダメージをクランクは受ける。

 大丈夫かな。

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