表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/600

『12 オークキング』

『12 オークキング』



「誰だキサマは。この道は通らせない。通るならワシを倒せ!」


「オークキングだな。通してもらう。俺は冒険者だ。キサマの先に進むからだ。黙って通した方がお前のためだぜ」


 一応忠告しておく。

 オークキングには悪いが俺のスキルには勝てないのは明白だ。

 たとえ魔王軍幹部級の魔物といえど、全能の支配者になった俺には勝てないのだ。

 だから優しく言ったのだが、オークキングはまるで聞く気はなかった。


「あははは、冒険者かよ、何を言う。こいつみたいになりたいのか、見ろよ?」


 オークキングが視線を送ると、ダンジョンの奥に転がっている人がいた。

 人?

 なぜこんなダンジョンの奥に人がいると思ったが、直ぐにピンときた。

 例のAランク冒険者か、えっと名前は、なんだっけか、思い出せないな。

 ダンジョンに来る前に王都で聞いたAランク冒険者。

 彼を救出にも来ていたが、間に合わなかったらしい。


 Aランク冒険者をあっさりと殺すとは、さすが魔王軍幹部だなと思う。

 まあ、普通の冒険者ならこの光景と最悪の状況で頭が狂うだろうが、俺は正常を維持しているのは、俺が魔王軍幹部を遥かに超えた存在だからだ。

 器用富豪スキルの力を見るがいい。


「なりたい? 俺に言っているのか?」


「そうだよ、こいつはダンジョンに入り奥に進むと言い出したが、俺がぶん殴ってやったら、起きてこない。くくく、死んだのだろ、弱い冒険者だった。お前も仲間か、ぶん殴ってやる!」


 Aランク冒険者を一撃で殺したのか。

 参ったな、ハンパない打撃力なのは認めよう。

 となると魔王はこれよりももっと強いってことが確定していて、さらに強いと判明した。


 俺はいまだ魔王は見たことがないから、このオークキングの強さが参考になると思った。

 まちろん魔王が俺の予想を遥かに超えている可能性もあるが。


「その人は俺の仲間じゃない。悪いが殴られるのは好きじゃないのでな」


 オークキングが言った通りに殴りかかってくる。

 迫力はある。

 人の数倍はある身長から、振り下ろしてくるのだ、破壊力はAランク冒険者を潰したのだから、それだけで十分だ。


 だが俺に通じない。

 もっと言えば『器用富豪』スキルには通じない。

 物理防御力を1000倍にしてあるからだ。

 冒険者の防御力は、経験を積むことで上がるし、鍛えるのもある。


 最初に与えられたステータスで決まり、上位に成長する冒険者のほとんどは初期値から高いとされる。

 俺とは比較にならない強さらしい。

 そして成長力も関係していて、Aランク冒険者にまでなる者は、おそらくは攻撃力でも1000以上はあり、3000の人もいるだろうか。


 だが多くの人に言えることだが、ステータスはある程度で成長は止まるもので、そこが冒険者のある意味限界でもある。

 中には100くらいで成長が止まってしまい、冒険者をあきらめる者もいる。

 対して俺の場合は初期ステータスは弱かった。


 自分でもがっかりする程に、最弱だった。

 初期ステータスは攻撃力や防御力は15で、そこから上がることはなかったのはショックだった。

 冒険者を止めた方がいいと、何度も言われたのは覚えている。



下にある☆☆☆☆☆に


★応援してもらえると嬉しいです。


ランキングに入れるように頑張りたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ほかの冒険者なら恐怖で逃げ出すような局面を、恐るどころかむしろ強気な姿勢を見せるロメーロ。カッコよすぎる!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ