『87話 古城26』
『87話 古城26』
バババババアーン!
メガイラプションを俺に向けた。
もう何発めか忘れたが、古城の大部屋は炎で床は真っ黒であるし、壁に置かれた絵画が燃えてしまっている。
多額の資金をかけて建造したであろう部屋。
修復するのには、全部造り直しだろうと考えているが、メガイラプションを受けることはない。
先に俺の剣が当たるからだ。
絶対に俺が先だ。
イフリートスが先ではない。
ザクっ!
ザクっ!
ザクっ!
メガイラプションを受けずに、先にイフリートスの体を切り刻んだ。
たぶん本人もわからないまま切られているだろう。
何回切られたか数えることもできないのは、イフリートスの体はもう流血していたからだ。
「ぐわあああああああああ。まただ、いつ切られたのか、見えなかった………」
「そうか、背中が痛いから、少し速度は落ちていたのだがな」
「あれで、速度が落ちたと、バカな……こんな奴がいたとは、早く魔王様に知らせないといけない……このことは魔王様に…………」
自分が死ぬのを直感したのだろう、イフリートスは魔王に知らせるのを口にしたのだ。
死ぬ前に魔王に伝言したいとなるのは困るもので、俺のことが魔王に知られてしまうのだ。
それは厄介になるし、俺か魔王に狙われることに繋がりこねないのは困る。
イフリートスが伝言したいらしいが遅かったのは、死ぬときを迎えたからだ。
「魔王……様…ぐやじい……ぐやじい……ぐやじい……このまま死ぬのは………」
「残念だったなイフリートス。魔王の近くにいたら、俺に会わずに済んだのにな。カイザール国に来たのが、敗因だな」
「ぐあああああ……………ぐやじい……」
「最後にイフリートスに聞きたいことがあるのだが、答えられるか?」
どうせ死ぬ運命にあるイフリートスに聞くのも変な話ではあるが、どうせなら聞いておこうと思った。
「なんじや……」
「イフリートスなら話がわかると思って聞くが、グールマスターは知っているな」
「グールマスター……知っておるじょ、当たり前だ、我は魔王様の側近だじょ、それぎゃどうした?」
「知ってて当然か。いやなに、つい先日のことだが、このカイザール国内の、とあるダンジョンにてグールマスターに会ったのだ。もちろんグールマスターは叩きのめしたがな」
この前のダンジョンの件だ。
イフリートスなら何か知っていたら色々と知りたいのもあったが、どれだけ話すかは、わからない。
「なにゃ! グールマスターを叩きのめしただどゃ!」
「ああ、エルフの皇女を拉致して、ダンジョンに隠れていたのを俺が叩きのめした」
「バカなゃ、グールマスターまで倒したのかよ、確かグールは最近は急に老いてきたなと、それで若返るために、人族の若い血や肉を食いたいと言っていたぎゃ。まさかグールを倒したのぎゃ、許せんぎゃ…………」
「グールマスターだけではなく、オークキング、オークジェネラル、オークダーク、オークもいたのだが、全匹俺が倒しておいた」
「バカぎゃ、嘘だゃ………」
「嘘ではない」
信じない奴だな。
どうせもう時期死ぬイフリートスに、嘘をつく必要がないのがわからないのか。
「嘘だゃ……」
「嘘だと思うなら証拠を見せようか。ほらっ、オークキングの素材だ。魔物ならオークキングのかは、判別できるだろ」
袋からオークキングの素材を取り出してイフリートスの前に投げてやった。
グールマスターとオークジェネラルとかの魔石はギルドにて提出してしまい報酬に替えてしまったからない。
「……………まさがゃ、まさぎゃ、オークキングの素材ぎゃ……まさぎゃ、オークキングとグールマスターは魔王様も知っている。これはマズイぎゃ、マズイぎゃ、魔王様にロメーロを報せないと危険きゃ……」
「俺が知りたいのはグールマスターとオークキングも現れたし、それとイフリートスもいた。なぜ急に人族の前にあらわれ出したのだか知りたいのだ。教えろ」
「嫌ぎゃ、言うぎゃ、ぎょまえにいうきゃ……………」
最後は何を言っているのか聞き取れなかったが、イフリートスは死んだので、俺の役目的には十分だろう。
結局は何も聞けずじまいではあった。
もう少し聞きたかったけど、確実に魔王がからんでいそうな口ぶりだった。
魔王が背後にいるとして、魔王がこれまでになく活発に活動開始しているなら、説明がつく。
イフリートスのような化け物が今後も活動してくると予想できる。
ガブレラ神にも言っておきたいが、神様なら俺が古城にきてイフリートスと戦ったのは見ていてる気がする。
神様ならもっと強力して欲しいものだが。
ガブレラ神は魔王と邪神とは敵対しているのであるから。
協力は器用富豪があるだろうとか言いそうだ。
イフリートスを完全に討伐したらアスティが、
「ロメーロ、悪かったな。俺のせいで背中に」
「心配ない。骨が折れているっぽい。治せるだろう。ただ雷光の団も無事で良かった」
アスティはイフリートスの勝利後に俺に反省を言ってきて、ただ俺の方はまるで気にしていないし、雷光のメンバーは無事であるのだから、問題はないのだ。
問題があるとしたら、イフリートスとは別にヒュドラの方だろう。
扉を守っているはずで、騎士団と冒険者が対戦してるはずだし、それとアスカもいる。
イフリートスを討伐したとは言え、ヒュドラもAランクレベルの強敵であることに変わりはない。
アスカは俺がイフリートスに背中を攻撃された時に、声をかけたから、無事ではあると思われる。
そう願ってアスカを見ると、アスカが魔法を練っていたところだった。
アスカはエルフ族の皇女であるにしても、エルフはだから魔法の一つは使えて驚くのは失礼かな。
ヒュドラに魔法を、
「これで最後です、風魔法、ウインドカッター」
ヒュドラは残りは一匹であって、その最後の一匹にアスカが魔法をしたのだった。
魔法は的確にヒュドラを捉えているし、強さも申し分ない強さである。
「ぐああああああ、まさか、まさか、イフリートス様を討伐するなんてえええええ」
「ロメーロ様は強いのです」
「イフリートスを討伐できる人族が来るとは、予想外だったあああ」
ヒュドラの胴体に風を切り裂く魔法が飛び込み、ズタズタに切り裂いたので、たまらずヒュドラは後方に吹き飛んでしまった。
壁に激突し、壁をぶち抜く勢いで止まったヒュドラは、反撃しようにも、もう体力は残っていないのか、動きはない。




