表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/600

『76話 古城15 ヒュドラと対戦』

『76話 古城15 ヒュドラと対戦』



 ヒュドラと雷光の団は激しくなると、アスティも参戦する。


「俺の魔法を受けろヒュドラ、雷光!」


「おお、アスティの雷光だぞ!」


「魔物は全滅する雷光魔法だ。ヒュドラも終わりだ!」


 雷光魔法というのを放ったら、ヒュドラの上空から雷の光が凄まじく落ちた。

 ヒュドラの全身に直下して、爆発音が鳴った。

 これはかなり強力な魔法だな、だてにAランクのパーティーの団長をしているわけではないようだ。


 俺が見た感じでそう思ったのだから、間違いはない。

 

「ほおお、雷の魔法か。強烈な魔法を使うか。昨日までの冒険者とは違うようだな」


「ヒュドラよ、話せるのも今のうちだ。直ぐに話すこともできなくなる」


「魔族を甘くみるなよ」


 ヒュドラに雷光魔法が炸裂する。

 だがヒュドラにダメージがあったのか。

 普通に話しているので、それほどでもなかったか。


「ロメーロ様、生意気なアスティですが、なかなか強いです、強烈な雷でした。Aランクパーティーですからね」


「口だけではなかったらしいな。このままヒュドラを倒してくれたらいいのだがな」


 アスカも驚く魔法でヒュドラに与える。

 

「見たかロメーロ、俺のはイカットの親友でもあり、ライバルでもあったのだ。俺の雷光の団がAランクパーティーになったのがわかったろ、ヒュドラなど全滅させてやる。ロメーロに言っておく、街でのスキュラとスライムを倒したのは、冒険者達の活躍で全てロメーロの仕事ではないのだと言っておく」


「まあ全て俺の仕事とは俺も思っていない。アスティが全て倒すならアスティに任せる。俺は楽でいい」


 アスティが頑張るのなら、俺はいっこうに構わないし、俺が必ずやると前に出たいと自分を認めさせる考えはない。

 そこは勇者オリオンと俺の違いで、オリオンは目立ちたがりの男だった。


 オリオンは何でも負けるのが嫌いだったし、たとえくだらない遊びでも負けるのは嫌だとなる。

 

 アスティの雷光の団とヒュドラの激突は、激しさを増していった。

 魔法を使えるメンバーも揃えてあり、火魔法の炎がヒュドラを襲い、さらに水魔法の攻勢をした。


 対してヒュドラは頭が何本もヘビであり、雷光の団に食いかかった。


「やっぱり凄え雷光の団!」


「王都最強の団だ、アスティは最強だ!」


 戦いは互角であるから、俺は見学しているのはいいとして、俺の中では異様な魔力を感じている。

 スキュラは街ですでに倒してあるし、ヒュドラは現在戦いの最中であるが、ヒュドラでもない魔力を感じるのだ。


 嫌な予感がする。

 ヒュドラではない何かだ。

 グールマスターやオークキング級のが古城に別にいるのか?

 あまり考えたくはないが、

 それはアスティも王国騎士団の誰もが気づいていない、強大な魔力に。

 俺だけは気づいたのだが、それが何なのかまでは判明できないのである。


 だからアスティにヒュドラは任せておくので、富豪スキルは発動は控えてあるのは、不測の事態に備えてある。

 いざと言うときに使うためだ。

 俺の嫌な予感は良く当たるので、今回の予感は外れて欲しいものであり、このまま古城を取り戻せればと思う。


 しかしオリオンから追放されてから俺は忙しいな。

 なぜこんなに忙しいのかと自分でも考えてしまう程で、嫌な予感が当たったなら、恐らくは古城の戦いは今とは全く違う形になる。


 グールマスターやオークキングクラスの魔物が控えていると、戦況はひっくり返されて、魔物側が優勢に変わるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] グールマスターとも並ぶ魔物が出てきたら、ロメーロは大丈夫だと思うけど、他の冒険者たちは巻き添えを食らって全滅しちゃうんじゃないかな……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ