表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

594/600

『23 魔王ブラーゼン』

『23 魔王ブラーゼン』


「ふふふ、ロメーロの方こそ魔族をわかっていないな。魔族の頂点にいる魔王の力を甘く見たな」


「いやいやもう体力も魔力も残っていないだろう」


「魔王の秘奥義を受けろ。これでロメーロは終了だ。なぜなら最初からこれをする予定だったのだ。つまりはここまでの戦いは、この魔法を詠唱するための準備時間だったのだ。闇のデゼスボワールだああああああ!!」


 闇のデゼスボワール?

 魔法を放ってきた魔王。

 闇のデゼスボワールを詠唱していたらしいが、詠唱時間がかかるので、ずっと時間稼ぎをしていたということだ。

 これだけの詠唱時間を俺にわからないでしていたとはな。

 俺もその隠れて詠唱をしていたのは見過ごしていたけど、どんな魔法なのかが問題だ。

 魔法は魔王獄炎破のような炎の魔法ではない。

 闇と言うくらいなので闇属性だろうが、効果がわからない。

 なんだ、闇の魔法の正体は?

 俺には何も変化はないが。


「何をした!!」


「ふふふ、闇のデゼスボワールは闇属性魔法。効果は即死、つまりは相手の体力や防御力など無効。全て即死する。ロメーロよよくぞ魔王の俺をここまで追い込んだのは褒めてやろう。ロメーロ終わりだ」


 即死魔法だったのか。

 確かに即死魔法は防御力や魔法耐性なども無視して、相手の命を奪う恐ろしい魔法。

 使える者はわずかしかいない最上級魔法の一つだ。

 俺は死ぬのかよ?

 と思っていたけど俺の生きているし、特に何も変化はないのは間違いない。

 考えてみると多重スキルを使った時に、即死魔法無効をしていたからだったと気付く。

 魔王の闇のデゼスボワールの効果よりも、器用富豪スキルの即死魔法無効が上だった。

 それで俺は何も変化はなくて生きているわけだ。


「俺は生きてますけど」


「えええ!!」


「即死魔法って言ってるけど、何のこと?」


「嘘だろ、闇のデゼスボワールは闇魔法でも最上級魔法だぞ。効果がないわけない!」


 あせる魔王。

 俺が全く無事で生きているのが信じられない様子。

 最上級魔法すら超えるのが器用富豪スキルだったのだ。


「効いてない。俺には即死魔法は効かない。噓だと思うならもう一度やってみろよ」


「うううううう、闇のデゼスボワールは絶対だああああああ!」


 再び闇のデゼスボワールを放ってくるも、俺は何もしないで立っているだけ。

 思ったとおりに効いていない。

 闇魔法は魔族が使える魔法であるが強力な魔法が多く、人族の冒険者から恐れられていた。


「だから言っただろう。全然効いてないんで」


「そ、そんな、魔王の最強にして秘魔法を防げるはずないのだ!」


「これが最後の切り札だったのだな。切り札は俺には通じなかった。今度は俺の聖剣レーヴァテインの番だな」


 ザクっ、ザクっ、ザクっ!

 魔王の腕、腹、胸を順に切り裂いた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ