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『61 神様と話す』

『61 神様と話す』


「それはできない。神はいつでも下界に降りれるわけではないのだ。降りれる時期は決まっている。私は残念ながら今は下界にはいけない。邪神はいつでも下界にいける。そこでロメーロに頼ると決めたのだ。納得してくれ」


「納得できるか」


 神なのに下界できないって、神失格じゃねえか。

 ただそれを言うと怒るかもしれないから言わないでおく。

 神を怒らせると怖そうだしな。


「邪神は下界の世界に降り立った。今後は不吉なことが起きる。ロメーロしか頼れないのだ」


「今の話を聞いて俺しか頼れないって意味がさっぱり伝わらないけど、事情があるんだな。実際に器用富豪が俺にはあるのも事実だ。そして俺はこの後どうしたらいいんだよ」


 この説明だけで俺はどうしていいかわからない。

 ただ俺の起きた突然に器用貧乏から器用富豪になったのは、このガブレラ神が関与していたのは判明。

 いまいち謎なのは、どうして俺なのかがガブレラ神は言わないのは気にはなる。


 そのうちわかると言うが、俺に何か秘密があるのだろうか。

 それは神のみぞ知るってか。

 教えてくれそうないはないので、聞かないでおく。

 俺が規格外で偉大過ぎた力の原因の謎が少しは理解できた。


 神が直接授けたスキルだったのだから、他の冒険者とは違って当然だった。

 通常はある年齢になるとスキルが開花する。

 そこで将来どういう道がふさわさしいのかを決めるのが一般的だ。


 俺は器用貧乏だったから、それを活かして冒険者を選んだ。

 アイテムボックスのスキルを持ったひとは商人になる人もいる。

 また錬金術のスキルがあるなら、錬金術士の道もある。

 農業スキルがあるなら農民が合っている。

 冒険者だけが進路ではない。

 じゃあ俺はどうしたらいいの。


「ロメーロが思ったまま進めばいい。今までもそうだったろう。カイザール国の森のダンジョンに行っただろう、そしてこの国の救世主になった。そうしていけば、必ず魔王と邪神と出会う。奴らに好きにさせてはならない。それを食い止めれるのはロメーロしかいない、頼んだぞ。また会おう」


「おいおい、それだけかよ。それじゃあ森のダンジョンに俺が行ったのは偶然ではなくて、俺の運命だったのかよ、あれ、通話が切れたか」


 一方的に通話してきて、神の方から切った。

 まだ俺の方から話したいことがあるのに。

 森のダンジョンの件は普通ではなかったが、やはり邪神や魔王が関与しているのかもな。


 じゃないと説明がつかない強力な敵だった。

 神通話が終わると、意識が現実の世界に戻った。

 俺は冒険者ギルドでアスカといた。

 アスカは何も知らない様子なので、俺だけがガブレラ神と会話していたとわかる。


 妄想ではないのは、確かに会話した実感があった。

 俺の冒険はどうやら、神に託された依頼らしいな。

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― 新着の感想 ―
[一言] もし邪神がロメーロに器用富豪を与えたガブレラ神と同等の力を持っているならロメーロに勝ち目はない気がする……何ならガブレラ神に出来ないことを邪神がしているわけだから格上の可能性もある。そもそも…
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