『60 神様と話す』
『60 神様と話す』
祈り『器用貧乏』Fランク
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神通話『器用富豪』SSSランク
「神通話あった、これでいいのか、うわあああ、誰ああああ!」
神通話スキルを使用したら、突然に知らない男の姿が見えた。
まさかこの人がガブレラ神とか?
見えるのか。
「それでいい。私の姿も見えるだろう」
「見えるが、あなたがガブレラ神か。おっさんだな」
俺の目に見えたガブレラ神は普通のおっさんだった。
特別に神様って感じはしない。
服装は聖職っぽいが、それ以外は普通だった。
「神におっさんとか無礼な。それもあいつらに似ているな」
「あいつら?」
あいつらに似ている?
俺が誰かに似ているってことか。
誰のことを言っているのだ。
「それは気にせんでいい。今は神通話したのは、ロメーロに重大な話があったからだ。とても重大な話だからな」
「聞こう、話してくれ」
今はギルドにいた俺はどうなっているかわからないが、とにかく聞くとした。
神の話を無視するのも、後が悪いからな。
「私がロメーロに器用富豪を授けた。それは話した通りだ。急に言われても混乱するだろうが聞いてくれ。なぜロメーロなのか。そう思ったろうが、それは理由があって、ロメーロでなくてはならなかったのだ。そのうちに理由はわかる」
「そのうちって、訳ありかよ。気になって寝れなくなったらどうするのだ」
聞けないなら寝れなくなる気がした。
「そのうちな。時期にわかる。本題は重大だ、それはこの世界に関わることだ。世界は魔王がいるのは知っているだろう」
「当然だ、冒険者で魔王を知らない者はいない」
魔王は世界で最も恐れられる魔族の王。
全ての魔物を支配する王だ。
王ゆえに強さも最強とされる。
世界各国は魔王から国を守るのが最大の責務といえる。
俺もオリオンも考えは違っても、目的は同じで、魔王は敵だ。
魔王から世界を守る為に、戦っていると言っていい。
「その魔王はいまだに健在だ。しかも魔王をも従える邪神までも動きがあるのだ」
「邪神? まさか、神?」
「そうだ神だ。それも邪悪な神の方だな。その邪神は世界を滅ぼし自分の物にしようとしている。そこで私は危機感から器用富豪を授けたのだ。魔王と邪神と戦えるようにな」
「俺が魔王と邪神とか。断る」
「断るな!」
いや、断るだろう。
魔王はともかく戦えるとして、邪神て神だろう。
俺は人族だから、神と戦って勝てるわけないし、戦いたくもない。
ていうか自分が神なのだから、ガブレラ神が戦えばいいだけのこと。
「ガブレラ神は神なのだから、あなたが戦えばいいでしょ」




