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『59 神様と話す』

『59 神様と話す』


 オリオンに会いにエピック国に瞬間移動スキルで行って帰ってきた。

 ギルドではもうやることはないし、報酬も得ており、神の袋に収納した。


 これでいいかと帰ろうとした時だ。

 俺の中で変化が起きた。

 その変化は今まで感じたことのない変化だった。

 誰かの声が聞こえてきたのだった。


「ロメーロよ、聞こえるか?」


「誰だ?」


 声が聞こえる。

 実際に耳に聞こえるのと違い、頭に直接聞こえて来た感じだった。

 初めての経験で困惑する。


「私は神だ」


「はあ? 神様ですか」


 神様らしい。

 不思議な声は神様で、俺に話かけてきているようだ。

 俺は頭が狂ったのだろうか。

 グールマスターと戦闘して、疲れたかな。

 久しぶりに戦闘したし、疲れていると思う。

 ゆっくりと休憩も必要だな。


「そうだ、神様だ。聖大教会ガブレラ神といえばわかるだろう」


「聖大教会ガブレラ神。聞いたことはある。世界の最大の宗教だよな」


 聖大教会とは世界でも一番信者が多いとされる宗教と聞いている。

 教会も町にあり、エピック国にも会った。

 たぶんカイザール国の教会も聖大教会の教会だと思う。


 俺は特別に入信していないが、熱心な信者は教会にお祈りに行く。

 大神官リアンは聖大教会にも通じているとされる。

 司教にもなれると聞いた。


 その聖大教会が崇拝しているのが聖大教会ガブレラ神だった。

 もちろん宗教だし、神様を愚弄したり、バカにするつもりはないが、あくまで偶像だと思っていた。

 しかし俺に話しかけてくるって、完全に存在しているのか、俺が狂っているかだろう。


「その通り、私は最大の宗教の神だ」


「実在したのかよ!」


 どうやら実在していた。

 それで俺が狂ってはいないのは確定したので、安心はするも、なぜ神様が俺に話しかけてきたのかが疑問だ。


「しているとも。神なのだからな。それでロメーロに話があってこうして通話したのだ」


「通話? なんだそれは、神と会話することか?」


 通話とか、全く意味がわからないレベルだった。

 もうついていけないが。


「知らないのか、せっかく器用富豪を授けたのに」


「えええ! 今何て!」


 ガブレラ神は器用富豪と言った。

 確実に聞こえた。

 まさかガブレラ神が俺に授けたとでもいうのか。

 まあ、規格外すぎて人が持てる力ではないなとは思っていたが、神様がくれたのか。


「神である私がロメーロに器用富豪を授けたのだ。最初は器用貧乏だったろう。それは貧乏からしか進化できないから、仕方なかった。でも器用富豪の中に神通話というスキルがあるだろうに、それが神と会話できるスキルじゃ」


 神通話?

 そんなスキルがあったかな。

 器用貧乏と言うくらいだから、元々スキルが多くて自分でも全部を把握してなかった。

 ええっと、神通話と。

 俺は持っているスキルから神通話を探したら、本当にあった。

 これって夢じゃないよな。

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― 新着の感想 ―
[一言] 以前から神の存在は仄めかされていたけど、遂にロメーロの前に現れたか。器用富豪が神から与えられたものなら、他にも同等の力を持った人が居てもおかしくはないよな……
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