『58』
『58』
「なぜ!! お前が依頼の内容を知っている。これはギルドから直接依頼されていて、他には誰も知らない内容のはずだ」
オリオンのところに依頼はいっていた。
そして俺が知っているのに疑問に思っていた。
「知っている。そしてもう依頼は行かなくていい」
「行かなくていいとは? まだこれから向かうところだ。エルフ皇女がどこにいるか不明なため、情報収集から始める。ロメーロには何も関係ないから、この話には首を突っ込むな。逆に死ぬだけだぜ。エルフ国の厳重な警備を通り抜けた相手だ、ロメーロじゃあ死ぬだけだぜ、あはははははは」
グールマスターのことだが、それなら俺が片づけた。
別にそれはいうことはないか。
変に話しても、説明しろとか言ってくるだろう。
嘘を言うなとも言われるし、面倒だから、結果だけ話すのがいい。
「俺がエルフ皇女を救出した。だからオリオンに来た依頼は終了済みだ。探さなくていいのを伝えたかった」
「ロメーロが!」
「お前が、器用貧乏のお前がか!」
「嘘いうな、どうやって探したんだ。それに相手は相当に強い。ロメーロが戦える相手ではない」
やはり信じないか。
「嘘だと思うならギルドに確認してみるんだな。俺が言っている意味がわかる。俺はわざわざそれを伝えにきた。それだけだ、帰る」
「ギルドに確認してやるよ。嘘だったら大笑いしてやるよ!」
「あはははははは、大笑いしてやる!」
「頭がおかしくなったなロメーロ!」
俺がわざわざ伝えてのに、笑っていた。
本来なら伝えなくてもいいのだが、探すのは大変だろうと思って言いに来た。
しかし相変わらずの上から俺を見下すのは変わってなかった。
それだけの気持ちがあれば、もっと強くなれると思えた俺は宿屋から、またアスカが待っているカイザール国ギルドに移動した。
早歩き『器用貧乏』 Fランク
↓
瞬間移動『器用富豪』 SSSランク
アスカからは、もうエピック国から帰ったのと驚いていた。
器用富豪があるので移動は早かったのもあり、何事もなくアスカのところに。
ただ大神官のリアンがどこにいるのかは気がかりだった。
なにせ俺もパーティーにいた仲間でもあるし、大神官が一人で行動するのはいいが、不安にもなる。




