『29 領地を作る』
『29 領地を作る』
「こ、こ、こが全部レア鉱石だって!! 私の領地にあったのを発見して、なおかつここまでしてくれたなんて凄い。まさかブルレスカってあのエピック国で国王級採掘師のブルレスカかかい?」
「ブルレスカは私だけですので私でしょう」
「ロメーロの仲間は国王級ばかりだな」
ブルレスカまで知れ渡ってきているとは。
伯爵は木材の薪とレアな鉱石が細かくされているのを見るや驚く。
まあ俺が見てもそうなるか。
資産家の伯爵が驚くのは余程だろうな。
そして残りはエニシャルか。
「私も山の領地でとても凄い発見があり採取した。こちらです。これは採取して来た草です」
「私にはごく普通の草に見えるが、草を集めて来て料理でも使えるのかい」
「違います伯爵。この草はとてもレアな草で千年草です。食べたり飲んだりすると寿命が伸びるとされる。貴重な草でして超レア。販売も去れないほどですし売ればとてつもない金額になる」
「えええええ~~~、あの有名な千年草があああああああ! 領地にはまだ生えてくるのかい」
「たぶん生えてくるでしょう。貴重な山だったみたいです」
実はとんでもない草だったようだ。
俺も食したことはないが、話には聞いたことがある。
そんなのがごろごろ咲いていたとはな。
さすが採取の得意なエニシャル。
彼女を連れてきて良かった。
「領地は昔から資産として持っていたが山の方は何もないし放置状態だった。タイタンが暴れたおかげで領地にとんでもない価値があったのを知れた。新しい領地周辺の地図もできたし、ロメーロと仲間には本当に感謝するよ」
「いいえ、俺達の方こそ勝手に領地を修復させてしまいました」
「ロメーロと仲間には領地の価値を爆上げしてくれた。屋敷で料理とお風呂も入ってくれたまえ」
「ありがとうです」
「やったあああ! 貴族の料理です!」
「食べたことないです!」
伯爵から料理をご馳走になると決まり、ブルレスカやユンナなどは大喜びする。
確かに貴族の料理は滅多に食べられるものではないしな。
俺も期待してしまう。
料理は豪勢な料理。
肉料理が出てきてとても美味しい。
まず雰囲気が違う。
まるで自分が上流階級になった気分だ。
お酒もふるまわれて、ぶどう酒がでた。
「あああああ~~美味しかったあ」
「私も貴族になりたい」
「ブルレスカは採掘師です」
「ロメーロといると貴族みたくなれる、ロメーロと結婚する」
「結婚!!」
「それはいけません。私が婚約してますからねブルレスカ!」
「そうなの。知りませんでした」




