『16 タイタン』
『16 タイタン』
「オリオン! ロメーロはキノコを横取りする。私のキノコを横取りしに来たんだわ。倒してしまいましょう。そうしないとキノコはロメーロが独占しますよ!!」
何言ってんだハニー。
俺を盗賊扱いするな。
「そうだな、ロメーロはずるい奴だ!」
「ここから突き落そうぜ!!」
「俺たちのキノコを守れ、ロメーロは敵だぜ!!」
「バカか、今は強敵タイタンと戦闘中だぞ。タイタンがどれだけヤバい魔族か見てなかったのかよ」
本気かよ、ここは協力してタイタン討伐だろう。
それがなぜ俺を突き落せなんだ。
タイタンが暴れているのが見えるのに。
「落ちろロメーロ!!!!」
「止めろ!」
オリオンがマジで俺に剣を振ってきた。
肩は不安定だし、タイタンが動けば足元が危ない。
それでも剣で来た。
聖剣レーヴァテインで防御するのは簡単だが、危険な行為は間違いない。
「賢者の魔法を受けよ、キノコは渡さない、ストーンブレストだあああ」
「よせボーデン、ここはタイタンの肩だぞ」
魔法まで打ってきた。
マジかボーデン。
この状況が知性の高い賢者のすることか。
聖剣レーヴァテインで防御する。
大した魔法ではないから防御はできる。
しかし足場が悪いから落ちる可能性はある。
「しぶといな、だが俺の突進は防げないだろうロメーロ!!」
「まさかここで突進かよ、クランクよせよ!」
クランクが突進してきた。
本物のバカだな。
タイタンの肩の上で突進とか。
どんな頭してんだ。
いつタイタンから攻撃されてもおかしくないのにだ。
肩の高さは相当ある。
俺は聖なる鎧があるし、落下しても死にはしないはずだが、オリオン達は大ケガするのは目に見えている。
でもこの地域にあるキノコが欲しくて、落下する恐怖感が麻痺しているみたい。
金は人を変えるというが正に狂っているな。
クランクの突進を防御。
ただ体当たりしてきたので、防御はしても体が崩れる。
危ないな、タイタンに体当たりしろよと言いたい。
「しぶといなロメーロ」
「落ちろ~~~」
「おいおいタイタンと戦えよな。王都に来たら王都は壊滅する強さだ」
「ロメーロが戦いなさい。私達はキノコを取ります」
いくら俺が言っても無駄だった。
その時だった、タイタンが手を伸ばしてきて肩にへと迫る。
「うるせええええええええええええええええ、俺の耳元でべちゃくちゃはなすなあああああああああああ!!!」




