『17 飼育調教』
『17 飼育調教』
「まだあきらめないのか。もう勝ち目はない。魔獣を元に戻せ」
「俺はまだ終わっていないぜ。魔王軍でも俺は魔法では有名だった。ロメーロの強さはわかった。次に出直すとしよう。王都を破壊はできたしな」
出直す?
出直すということは撤退するという意味でもある。
逃亡する気か。
聖剣レーヴァテインで切られて精神的に苦しくなったのは表情からも伝わる。
魔獣を置いて行くのはいいいが、オーガインは逃がさない。
こいつは許せない性格を持っているので、逃がすことは絶対にさせない。
逃げる前に切る。
ルブランの飼育調教したネズミや犬は活躍してくれたけど、槍の魔法では接近できない。
ここまでよく活躍してくれたのは感謝する。
俺が倒すので、十分だ。
犬には下がってもらい、俺がやる。
「逃がさないぞオーガイン」
「聖剣レーヴァテインは危険だ。もう切られない。土魔法、土槍!」
俺が接近していき切ろうとした時に土槍という魔法を使ってきた。
土魔法か?
魔法が得意らしいが、絶対に逃がさないからな。
俺は土魔法が来ても怖がらずに接近をする。
そこで土槍の正体が判明して、地面から槍が飛び出てきたのだった。
「槍か! それも土で作った槍だな」
地面の土から魔法で槍を作り、オーガインに接近できなくした。
こんな魔法もできるのか。
魔獣にするだけかと思っていた。
槍は50本くらいはあった。
俺の前に無秩序に地面から出てきて、1本だけ俺に刺さる。
防御力1000倍にしてあるので痛みはほとんどないからいいが、油断していたら体中に刺さっていたな。
槍に刺さらなくするために一歩引いておいた。
聖剣レーヴァテインからは、
「槍は魔法で作ったものだ。私を振れば切れるさ」
「わかった、切る」
槍は慌てずに聖剣レーヴァテインで振るう。
ザクっと切れた。
剣で切れるのは聖剣レーヴァテインだからもあるし、物理攻撃も上げてあるのも効いている。
5本、10本と連続で切り、道を作った。
オーガインまで行ければ、勝ちだ。
あと1回切れば確実に殺せる自信はある。
「ううううう、切ってくるのか、土槍の強度は鋼鉄並みの硬さはある、それなのに簡単に切ったあああ。土槍、土槍だああああ」
「どんな槍を作っても無駄だ。必ず追いつく」
槍を切られて慌てるも、切った分の数だけ作り出す。
槍が地面から生えてくるのを連続切りで切り倒す。
オーガインが手の届く距離まで来た。
「あああああああああああ!、来るなあああ、こっちに来るなああああああ」
「やっと届いたな、オーガイン。聖剣レーヴァテインは知っているか?」




