『12 戦闘』
『12 戦闘』
魔獣の腕力は強いな。
防御するけど強烈な一撃だった。
攻撃力が100倍になると言っていたのは嘘ではないようだ。
リアン達も防御しているので、防御1000倍にして正解だった。
姿は牛に似た姿である。
突進してくると迫力があるな。
聖剣レーヴァテインで防御するけど、まだ攻撃はしていない。
街の人は大混乱だった。
魔族オーガインは魔獣の後方に下がってしまい、戦いは避けている。
本来は魔法をしたオーガインを討伐するのが良いと思うのは、倒せば魔獣化した魔法が解けると思う。
できればオーガインを討伐したいが、魔獣と先に戦えということか。
聖剣レーヴァテインが話しかけてきて、
「どうしたのだ、魔獣くらい楽に切れるだろう。私を振り切ればいい」
「そうもいかない。魔獣はルブランの牛。切ったら死んでまうかもだ。いや死ぬな」
「切れないなら、このまま王都で暴れまくるだけだ。切るしかないぞ」
「悩んでいる。切るべきかを」
聖剣レーヴァテインはなぜ切らないかを聞いてくる。
悩んでいるのが伝わったのだ。
いつもなら魔獣を切っているところだが、まだ防御しかしていない。
一方的な状況だった。
こんな状況は今までなかった。
魔王軍将軍であるイフリートスやグリフォンやオークキングらと戦闘した時でさえ、楽に戦えたのと比較したら厳しい戦いだ。
いつまでも防御に徹しているのは限界はあるというのが聖剣レーヴァテインの意見。
だがルブランの気持ちも考えてしまうんだな。
魔獣が俺に突進してくるのを防御する。
すでに家屋に激突して破壊が始まっている。
おそらくはレベル的にはレベル500くらいはあるんじゃないか。
それは5匹というのは破壊力はけっこうなものだ。
そこらの冒険者パーティーでは死ぬので、来ない方がいい。
「あはははははは、どうしたんだよこれがロメーロの強さなのか。魔獣よロメーロを踏みつぶしてしまえええええ」
オーガインは俺が防御しかしてないのを攻撃のチャンスと思ったらしい。
俺が牛のことを考えているのを見抜いているっぽい。
初めから狙っているとは思えないけど、ルブランの牛をどうやって静かにさせるかだ。
「ロメーロ、牛の時のしたスキルを魔獣にもしてみたらどう?」
「魔獣にも使えるかか。やってみる価値はあるな」
リアンに提案されて思った。
スキルを使ってみて効果があったのだから、魔獣にも通じる可能性はあるな。




