『牛を捕まえる』
『牛を捕まえる』
「ロメーロは捕まえられるのですか?」
「やってみる。混乱してきているからな」
やってみると言ったものの牛を捕まえるのは初めてだ。
前から突進してくるのを前から押さえるのは厳しいし怖いのもある。
魔物とは戦っているけど、動物は敵ではないからちょっと違う。
とにかく牛を捕まえてみる。
スキルは使った方がいいか。
攻撃力とかはないからダメージはないとしてもケガをするかもしれない。
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「器用富豪スキル、物理防御力1000倍上昇」
『器用貧乏』守り Fランク
↓
『器用富豪』物理防御力1000倍上昇 SSSランク
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「器用富豪スキル、速度1000倍上昇」
『器用貧乏』小走り Fランク
↓
『器用富豪』速度1000倍上昇 SSSランク
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とりあえずは防御力と速度を1000倍にした。
これで確保ができると思うけど楽観的かな。
牛が走るのを捕まえに行く。
なぜこんなに速いのか異常な速さだ。
しかも牛の様子も変だ。
狂った感じにも思えるし。
そこを捕まえた。
「暴れるな!」
捕まえたけど俺の言うことを聞かないで暴れるので困った。
力が凄い。
俺の腕力では押さえきれない強さだな。
防御力上昇をしていて良かった。
暴れるので腕やらを強打しているのでケガはない。
一匹は捕まえた。
「ありがとうございました。私の牛なんです。逃げてしまったので全部捕まえるんですよ」
「キミの牛なのだな。わかった俺が協力する」
「私は牧畜師のルブランといいます。王都の近くに牧草地で牛を飼育しています」
牛を捕まえると一人の女の子が来た。
彼女はルブランといい、俺も自己紹介はした。
ルブランに協力するとして、数は多いから苦労しそうだ。
それに捕まえてもまだ大人しくならないのが気になった。
何かの影響でも受けたのか。
「いつもこんな暴れている感じなの?」
「いいえ、いつもと違います。いつもはとても大人しいし走ることもないから私が一番驚いているの。どうしたのかしら、いつものように草を食べていたら急に暴れだして走りだしてしまい、牧草地から王都の街に来てしまった」
「普段は大人しいか。そして草を食べてから異変があったか」
ルブランはアスカやリアンと同じくらいの年齢で若い女の子。
仕事は牧畜師をしていると言った。




