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『森を再生させる』

『森を再生させる』


「魔法陣はないですね。ロメーロ様が木を復活させるのですか。魔法陣の後でもできるのかな」


「魔法陣は強力な魔力で作られると聞いています。いくらロメーロでもここを元の森にするのはどうかな」


 レモンは厳しい表情になった。


「確かに魔法陣の影響はあるでしょう。難しいと私も思う」


「レモンとリアンも難しいと思うのだな。それは器用富豪スキルをわかっていない。スキルは魔王の魔力にも負けないさ。俺がスキルを使うよりもレモンが使うのがいい。今後にも使えるし、付与するから使ってみてくれ。器用富豪スキル、植物繁殖1000倍をレモンに付与する」


「えええ! 私に付与ですか。使えばいいのですか!!」


「スキルを使ってみて」


 レモンは不安そうだが器用富豪スキルを使う。




『器用貧乏』 水やり Fランク

『器用富豪』 植物繁殖1000倍 SSSランク

ー--------------



 森にレモンによってスキルを使う。

 以前にリアンの教会からの依頼で森に行った。

 その時に木を繁殖させた時のスキル。

 一度使った経験があるので不安はないな。

 わずかな雑草でも、いっせいに木を成長できる。


「ああああああああ!」


「雑草がどんどんと成長していきますよ!!」


「嘘みたい!」


 成長は止まらないで成長した。

 雑草がここまで成長するのは俺だって信じられない光景だ。

 あっという間に俺の背を超えていき、森にある木にまでなった。

 森は何もない穴が開いた状態から、木が多い茂った森になった。

 これなら木材を伐採できる。


「成長したな。レモンがいつものように仕事ができるよな」


「伐採できます。ありがとうございます」


 笑顔になって俺もアスカも笑顔になる。


「レモンの依頼はこれで完了ね」


「レモンに付与してあるから、今後はいつでも使える。木材を伐採して木材が減ってきたら、植物繁殖1000倍スキルで繁殖したらいい。すぐに成長できる」


「使います、助かります、魔王軍を撤退させるし、森は繁殖するし、まるで神様です!」


「神様は止めてくれ!」


「ロメーロがまた奇跡を起こしたわね」


「本当の神がなんて言うかね、でも神様は寝てるか」


「聞いていたぞアスカよ、寝ていないぞ」


「ええええ! 起きてた!」


 神映話でガブレラ神が出てきた。

 話を聞いていたらしい。

 

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