『勇者パーティー』
『勇者パーティー』
賢者ボーデンは魔法陣だとわかった時には、足が震えた。
見たこともない巨大な魔法陣だったからで、危険性は破格な物だった。
すぐに仲間に逃げるように言う。
「魔法陣だって!!!!」
「ああああああああ!!!」
「あああああ、クランクが魔法陣に引き込まれた」
クランクは逃げるも魔法陣に引き込まれてしまうと消えてしまった。
魔法陣は発動していて、空間移動させる魔法が記述されていたものだった。
この魔法陣は魔族が作っていて、魔族の大陸と繋がるように作った魔法陣。
魔王ブラーゼンが直接作り出した。
エピック国の森に作り、魔族の大陸にも作ると空間移動魔法が完成する。
魔王ブラーゼンのたくらみは魔族大陸から大量の魔族と魔物を送り込み人族を制圧するのが目的だった。
森がぽっかりと木がなくなっているのは魔王ブラーゼンがした。
木を一瞬で消して、そこに魔法陣を作り出していた。
森を選んだのは、魔法陣が完成するのに時間をようするからで、人族に見つからないように森を選んだ。
副官ゼノもその作戦には大賛成として讃えていて、魔法陣が人族を滅ぼすのを夢見る。
しかし難点もあり、魔王ブラーゼンが作る魔法陣はとても巨大で、膨大な魔力を必要とした。
時間も必要で、空間が繋がるまで時間がかかった。
発動するまで魔王ブラーゼンといえど時間を必要とするほどに大きな魔法陣と言えた。
そこへオリオン達は足を踏み入れてしまっていた。
「クランク!!」
「ああああああああ、引き込まれる!!」
「オリオン!!!!」
クランクが最初に引き込まれ、続けてオリオンもハニーもボーデンと4人とも魔法陣の空間魔法に引き込まれた。
オリオンは森にはいなかった。
森にできた魔法陣から空間移動して魔族大陸に来ていた。
異様な空気にオリオンは恐怖した。
魔力が違う。
人族の国では経験したことない空気。
ここが人族の国ではないのはすぐにわかった。
「どこだよここは。魔力の量が凄いぜ。説明してくれボーデン」
「エピック国ではないな。あの魔法陣は空間移動できる魔法陣だろう。俺らは空間移動の魔法陣によって転移した。だがここがどこかは不明だが、恐らくは魔族大陸ではないか」
賢者ボーデンの推測は正解だった。
異様な状況からエピック国ではないと思ったし、あれだけの大きな魔法陣で転移させるのは魔族しかいないと思った。




