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『勇者パーティー』

『勇者パーティー』


 普通は魔精神操作スキルは使用しない。

 このスキルを使用するのは特殊な条件が必要だった。

 その条件は対象者の精神。

 聖なる精神があれば、スキルは無効となり、効果はない。

 少し邪悪な精神の場合は、支配下は少しできる。

 完全にはコントロールはできないとされた。

 過去にもニンフはスキルをしたが、完全にコントロールできてはいなかった。

 しかし今回は違った。

 恐ろしく邪悪な精神を持っているオリオン達。

 魔精神操作スキルの効き目が完璧だった。

 オリオンはニンフへ言う。


「ニンフ様、俺に命令を。確実に実行します」


「そうか、それでは4人に命令する。王都に行け。王都に着いたら街を破壊しろ。人族らを追放しろ。そして国王を殺せ」


 ニンフは恐ろしい計画を命令した。

 国王に忠実な勇者パーティーにはとうてい受け入れられない内容。

 オリオンはニンフの言葉を聞いて、


「はい、実行します。国王を俺が殺します」


 何も疑問もなく返事をした。

 他の3人も頷く。

 オリオンと同じくニンフに忠誠だった。 

 ニンフは今まで泉に来る人族と友好にしてきたように見えた時もあった。

 聖なる精神があれば水を取らせて戦闘もなかったから。

 しかし本心は違っていて、邪悪な精神を持っている物を探していたのだった。

 長年の間、待っていた。

 オリオンのような邪悪な精神を持っている人族を。

 彼らを使い人族を完全に支配する。

 それがニンフの考え。

 魔族ではあるが、魔王とは繋がっていなかった。

 あくまで単独で支配したかった。

 その時が来たのだった。

 しかも支配したのは、勇者パーティーである。

 人族でも最高のメンバー達。

 ニンフはオリオンに命令した。

 だがニンフは勘違いしている。

 オリオンに勇者パーティーだと聞いて最強のパーティーだと思いこんだ。

 普通はそう思うからニンフが悪いわけではない。

 だがオリオンの破滅の団はSランクからは程遠いランクであり、Aランクよりも低い実力。

 以前はSランクだったのにBランク相当にまで落ちていた。

 期待が膨らむニンフはオリオンに王都に向かわせた。


「ふふふふふふ、これでオリオンら勇者パーティーが王都の国王を消す。そしたら私がこの国の王。王になるのだ。私が支配する国になるのだ」


 ニンフはオリオンが帰って来るのを待つことにした。

 次に来た時は、自分が国王となるのを待つことにする。

 命令されたオリオン達は何も疑問に持たずに行動する。

 自分達が支配されていることに気づいていない状態だった。

 命令された通りに王都に戻った。

 城を目指す。


「みんな、狙うは国王の命と街を占領することだ」


「わかった、街を占領しよう」


「ニンフ様のためにね」

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