『オネストは驚く』
『オネストは驚く』
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『器用貧乏』祈りFランク
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『器用富豪』神映話SSSランク
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「おお、ロメーロか。これはなんだ、いつの間に作った?」
「神様なんだから、ちゃんと見ていてください」
「神様って、何をしているのよ」
「しっかりと国民が困ってないか見ているぞ」
「本当かな?」
ガブレラ神は本当に闘技場を作るのを見てなかったらしい。
さては寝ていたな。
俺は知っているぞ、神様がしょっちゅう寝ているのを。
ガブレラ神は実際に闘技場を使うわけではないから別にいいか。
使うのはオネストであるから、彼が何て言うかな。
「素晴らしい、聞いてなかった。闘技場を作るなら言ってくれたら良かったのに」
「たとえ言っても手伝うの?」
「手伝いはできないか」
「そうだろうと思って言わなかった。完成した闘技場は、他の人の迷惑にならないように壁がある。これで修行はできる」
「周囲のことを考えて行動するのは立派だな。ロメーロよ、さっそく修行だ。剣術の訓練をしよう」
「いいけど、よろしくお願いします」
「私がいるのを忘れるでないぞ。オネストと戦うのは私もだぞ」
「レーヴァテインもな、よろしく」
「よろしく」
聖剣レーヴァテインにも、よろしくと言っておく。
訓練ではお世話になるので。
最強の剣を持って、最強の冒険者だったオネストと戦う。
訓練は開始された。
「器用富豪スキルは禁止だ」
「使えないなら俺はレベル1の弱い冒険者だが」
「レベル1のままでいい。俺も実体化しても以前の強さはない。それに短い時間しかできない」
「わかった。器用富豪スキルは使用しない」
スキルは使わずに修行するとなった。
そうなると正に俺の素の状態だ。
いかに俺が器用富豪スキルに頼っているかがわかるかな。
オネストも魔王と戦った時のような強さはないらしいから、どんな修行になるかは予想はつけられない。
初めてみればわかるが、俺を殺すことはないよな。
修行で殺すとか意味ないしな。




