『ブルレスカの鉱石』
『ブルレスカの鉱石』
「ロメーロは知らないようですね。アダマンタイトは鉱石の中でも最上位ランクにある鉱石。ほとんど入手困難な鉱石で、超レアな部類なの。そして強度はと言うと、恐ろしく強度があり、武器、防具は過去に作られたこともあり、全部が最強種類になっている」
「そんな凄いアダマンタイトがあるのかい？」
話では相当に凄い鉱石らしい。
だが伝説級にもなりえる鉱石があるのかな。
そして使ってもいいのかが微妙だ。
「ありますよ、来てくださいませ」
「この部屋は、凄い数の金属があるな」
ブルレスカに案内されたのは、倉庫だった。
そこは多くの鉱石があったから、採掘したのをここに置いて保管しているのだろう。
それにしても、いっぱいあるな。
色も形も違う石や金属が並んでいる。
「私が集めた鉱石です。これは保管しているもので、鍛冶師に販売もします。それが収益になるのよ」
「売れているのかい？」
「ロメーロのおかげで絶好調。鍛冶師からはもっといい鉱石や金属を持ってこいと催促されるくらいよ。そしてこれがアダマンタイトよ」
「俺が見てもわからないな」
見た目は他の鉱石との違いはわからない。
普通の石にしか思えないのだが、鍛冶師からしたら大変な石ってことだろう。
「そうね、ロメーロには全部同じに見えるかな。この一部を持っていってください。壁の素材に使いましょう。そしたら最強の壁が作れますよ！」
「いやいやこれは大事な鉱石だろうから、俺には使えないよ。ブルレスカが販売するべきだ。俺の壁はもっとランクは下がっていい」
アダマンタイトはブルレスカが持っている鉱石でも一番高価な鉱石だ。
それを安易に使うわけにはいかない。
貴重な鉱石はブルレスカが販売するのがいい。
必死に集めた鉱石なのだしな。
俺は直ぐに断った。
「いえ、ロメーロには使う権利があるのよ。なぜかというと、このアダマンタイトはロメーロのスキルを使って入手したアダマンタイト。例の絶対に先に進めない壁があって、それを破壊したでしょ」
「オーガが出たダンジョンだな。暴風スキルをブルレスカに付与した。まさかあそこから採掘したアダマンタイトなのか」
「まさかのあのオーガのダンジョンで採掘した鉱石」
「ブルレスカが壁の先には必ず何か鉱石があると言っていた。そこで採掘されたのか。やはりブルレスカの直感は当たっていたのか」
「当たってました。ドワーフ族の仲間は驚いてました。伝説とも言われる鉱石、アダマンタイトが採掘できたのですからね」
